新ブログ「べっぷ移住物語」

東北 福島県

奥会津のオアシス、早戸温泉『つるの湯』

2015/09/05

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金曜の夜から宇都宮の健康ランドに前乗りし、翌朝9時前、次なる目的地の奥会津の西山温泉を目指して出発です。

関東方面から西山温泉への最短ルートは、東北道から磐越自動車道に乗り継いで、会津坂下インターから一般道を利用するのがおそらく一番早いですが、あんまり早く着き過ぎても何なので、磐越道は使わず東北道から下道で行くことにしました。

しかし、手持ちの地図は高速で無料で貰えるHighwayウォーカーの付録の地図だけ。西山温泉までのルートもよくわからないまま、須賀川インターから一般道に出たはいいのですが、改めて地図をよく見ると、須賀川から西山温泉へは、はるかに東京寄りの白河インターで降りても距離的に大して変わらないことが判明。

そろそろ行動範囲が東北地方にも広がってきたし、ちゃんとした地図買わないとなぁ。

須賀川インターから、国道289号線を西に向かって進みます。

借り入れがあらかた済んだ会津の田園地帯

通り沿いに広がる水田地帯は、ほとんどがもう刈り入れを済ませた後でした。

しかし、この長閑な晩秋の里山の風景の中に、所々”除染作業中”の看板が立っていたりするのを目の当たりにすると、この手の問題はあんまりシビアに考えていない私でさえ、さすがに「ついこないだまで稲が生えてたとこを除染って・・・」と複雑な気持ちになりました。

羽鳥湖を見下ろす羽鳥湖展望台

農地が広がる平野部を抜けて、山間部に入りました。峠道を走ること20分足らずで、羽鳥湖に到着です。

羽鳥湖を見下ろす絶景の芝草展望台

羽鳥湖展望台から、紅葉が見頃を迎えた羽鳥湖をバックに。無計画に選んたルートだったけど、こんな位置から羽鳥湖を見下ろせる場所もあるんだ、という新しい発見もありました。

羽鳥湖展望台からの眺め

東北道からは非常に行きにくい西山温泉

しかし、ここから先のルートなのですが、地図で見るとどうも羽鳥湖から西山温泉へは、すんなり行ける道が何もないようです。

東北道方面からは非常に行きにくい西山温泉

そのため、手元に比率の大きな地図しかない現状では、かなり南に大回りにはなりますが、分かりやすい大きな道が通っている会津田島経由のルートにした方がいいように私は思ったのですが、ツレは芦ノ牧温泉の近くから西に抜ける、林道か農道のような道でショートカットしようと言います。

↓ツレの提案したルート。

大きな地図で見る

協議の結果、私の考えたコースは以前にも通ったことのある道だったので、今回は行ったことのないツレの考えたルートに決定しました。

紅葉の見頃を迎えた秋の会津は、まるで絵の中の世界!

では、中継地の芦ノ牧温泉に向かって出発。しかしいい時期に来ました。色付いた山々に囲まれた旧家が立ち並ぶ沿道からの風景は、まるで昔話の世界のよう。

昔話に出て来そうな会津の風景

360度紅葉の大パノラマ。会津の厳しい自然が、季節の移り変わりの一瞬の穏やかな表情を見せています。

紅葉した山に囲まれた里山の秋

道は再び山間部に入りました。

天栄村を通過し、再び山間部へ

紅葉との対比が目にも鮮やかな、エメラルドグリーンに輝く鵜沼川。

エメラルドグリーンに輝く鵜沼川

芦ノ牧温泉に到着。谷に沿って大小のホテルが十数軒立ち並ぶ、会津屈指の温泉街です。

芦ノ牧温泉に到着

しかし、目指している林道は一体どれのことなのか・・・

しばらく彷徨ってとても分かりそうにないと判断し、今回は弘、(カーナビ)に案内させることにしました。

ところが、弘、の指示に従って進んでいくと、バイクはどんどん山間部から遠ざかって行きます。

どんどん山間部から遠ざかっていく!

そして気が付くと、会津若松の市街地まで来てしまいました。

会津若松の市街地

弘、の設定をよく見てみると・・・

【高速優先】

ぐおー!ここまで下道で来た意味ねぇ!いや、景色良かったし楽しかったから全く意味無かった訳ではないけど、何だよ結局磐越道の近くまで来ちゃったのか。

でも、以前南会津の方に来た時、昼食が食べられるような店がほとんど無く非常に困った経験があったので、ちょうどもうすぐ昼時だし繁華街近くまで来たのはこれはこれで良かったのかな。

街に出たついでに、ちゃんとした地図も買おう。

ランチ営業もやってるチェーンの居酒屋で昼食を済ませ、本屋でツーリングマップル東北版を購入。

日本の原風景が広がる奥会津・柳津温泉郷

ようやく、今度こそ西山温泉を目指して、再び会津らしい風景が続く山間部へと向います。

昼食を済ませて再び山間部へ

西山温泉のある柳津町の中心部に到着。柳津町には西山温泉の他にも複数の温泉地があって、柳津温泉郷とも呼ばれています。

柳津町の核となる古刹円蔵寺には、日本三大虚空蔵にも数えられる柳津虚空蔵が祀られていて、只見川の対岸からでも多くの参拝客の姿で賑わっている様子が見えました。

日本三大虚空蔵にも数えられる柳津虚空蔵が祀られている柳津町中心部

この円蔵寺の周辺が、近辺では最も栄えていて、スーパーマーケットのような巨大な酒屋とコメリ(ホームセンター)などがあります。奥会津に行く準備諸々は、ここで済ませておくとよいでしょう。

柳津町の中心部を通過し、道は再び山の中へ。

只見川の源流、滝谷川に沿って南へ向かいます。

川に沿って点在する、小さな集落。余計なお世話だけど、この辺の人たちって山と川に挟まれてそんなに広い農地も持てなさそうに見えますが、どうやって生計立ててるんでしょうね。林業?漁業?

山間に点在する集落

それと、ここに来るまでの場所でもそうでしたが、会津地方に来てからずっと気になっていたのが、民家の屋根の色。何故か古びた民家の屋根のトタンだけが、風景の中では異質な青やえんじ、緑色などの鮮やかな色に塗られています。

しかもどの世帯の屋根も、ほとんどが青、えんじ、緑の三色に統一されてるような印象を受けたんですが、これって錆止めの塗料がこの色しか無いとか、そういう事情からなのでしょうか?

でも意外とこういう風土のちょっとした違いなどから、「遠いところに来たんだなぁ」という実感が湧いてくるもんです。行ったことないけど、日本ではあり得ないようなど派手な色に塗られたヨーロッパの町並みみたいな感じ?ちょっと言いすぎか。

昭和にタイムスリップしたような、西山温泉の周囲の山里

さらに走ると、山の方に逸れるやや細い道の分岐点に、『西山温泉 せいざん荘』と書かれた紺色の大きな看板が立っていました。どうやら西山温泉はもうすぐそこの様子。

看板の案内に沿って道を曲がりしばらく走ると、そこは山の斜面に工夫して作られた農地の周りに、民家が寄り集まっている小さな山里でした。

西山温泉の周囲

それぞれの家の軒先には、切り餅や漬物にする用の大根が吊るされています。収穫が終わって厳しい冬が始まるわずかな間の、のんびりとした時間がここには流れていました。

のんびりとした時が流れる奥会津の山里

庭先に植えられた柿の実が熟して、少し傾いてきたお天道様の赤い光にシンクロします。

うわ~、何だこの原田泰治ワールド?

しばらく進むとさらに、西山温泉の案内の青看板が出てきます。それに従い更に脇道に逸れると、曲がったすぐ先に西山温泉のある谷に下る細い道が現れました。

西山温泉の近くには地熱発電所があるらしい

ちなみに、今回は行きませんでしたが、西山温泉の近くには、その有り余る地熱エネルギーを利用した地熱発電所があるんだそうです。

知る人ぞ知る山奥の秘湯というイメージの西山温泉ですが、地熱発電所が近くに建設されるなんて、地質の専門家も認めた強力な温泉ということでしょうか。

県道から西山温泉のある谷に降りる道

やっと数年越しに、憧れの西山温泉に来ることができました!西山温泉には中の湯・滝の湯・新湯・老沢温泉旅館の4軒の宿が営業しており、国道沿いに看板を出していたせいざん荘は、現在は日帰り温泉のみで宿としてはもうやっていないそうです。

西山温泉に到着

一番最初にあった老沢温泉旅館の前にバイクを回すと、おばあさんが一人玄関先で大量の芋を段ボールに入れる作業をしていました。

お婆さんに今日泊まれないか尋ねると、空室はあるが今からだと食事が付かないとのこと。西山温泉に食堂でもあればいいのですが、一切そういうのは無い山の中なので、老沢温泉旅館は一旦スルーし、他の宿を当たってみることにしました。

しかし他の宿全て尋ねましたが、やはりどこも本日は満室なんだそうです。まぁ、秋の連休だしそりゃそうだよね。

中の湯のおじさんに老沢温泉旅館は空き部屋はあるが食事が付かないと言われたと話すと、「あー、あそこはメインが自炊宿だからね」とおっしゃっていました。

結局どれのことなんだかよく分からなかった『宮下温泉』

西山温泉を後にし、もう少し先に進んでみることにしました。

国道まで引き返してさらに奥只見の方へと進むと、眼下に柳津町の市街地に匹敵する規模の町が見えてきました。

マップルによると、この町には宮下温泉という温泉地があるそうです。まずまずの規模の町なので、ここなら素泊りでも食事が出来る店はどこかにありそう。

しかし、マップルに温泉マークが記された場所へ行っても、全くそれらしい建物は見当たりません。え〜?どこよ宮下温泉?

宮下温泉とはどこぞや?

駅の近くには観光案内もあったのですが、何か面倒くさくなって立ち寄らずに先に進むことにしました。

再び国道に引き返します。町外れの、鉄橋が交差して架かる印象的な風景に、思わずシャッターを切りました。上が先程私たちが通って来た車道でしょうか?その下が、JR只見線?

砂漠のオアシス、早戸温泉つるの湯

さらに進むと、トンネルを抜けた先に数軒の古民家が建っているのが見えました。

古民家はそれぞれ旅館のようで、その並びにはつるの湯と書かれた看板が立っています。

この辺りは早戸温泉と呼ばれる温泉地で、つるの湯は写真撮って来るの忘れましたが、国道から少し谷に下ったところに立つ、古びたコンクリート造りの小さな温泉施設です。入口には大きく湯治棟と書かれています。

湯治宿でも食事が付くところはよくあるので、ここで部屋と食事があればうってつけ!という訳で、空室を確認する為、駐車場のある建物の裏手にバイクを回すと、いかにもしょぼくれた自炊棟からは想像もつかない、和風モダンの綺麗な建物が現れました。

つるの湯の日帰り温泉棟

この建物は日帰り温泉専門の建物で、エレベーターで川沿いまで下りると、そこにはさらに立派な日帰り温泉の建物と、カウンターが数席あるだけのラーメン屋さんまであります。

つるの湯の日帰り温泉にはラーメン屋まで併設されている!

すげぇ!これ、表通っただけじゃ奥がこんな風になってるなんて、絶対誰にも想像つかないでしょう。

敷地内にラーメン屋があるということは、自炊棟の方に空室さえあれば、食事も寝るとこも温泉も全てクリアなのですが、問い合わせてみるとやはり本日は満室なんだそうです。あー、残念。

せっかくここまで来たので、温泉に入って夕飯もここで頂いていくことにしました。

つるの湯の日帰り温泉入り口

ラーメン屋の方は、営業時間が6時半までと若干早いため、温泉の前に先に夕飯を食べることに。

ラーメン屋の閉店時間に注意

メニューはラーメンが数種類にカレーとか、品数は決して多くはありません。どれがいいか分からず、適当に醤油ラーメンを注文しました。

麺は喜多方風のちぢれ麺。まぁはっきり言って、とびきり美味しいとかそういうことは無く、至って普通のシンプルなラーメンでした。しかし、飲食店自体が殆どないこの地で、夕方でもこうやって普通に営業している所があるというのは、行き当たりばったり旅の私たちには本当にありがたいことです。とりあえず、本日の懸案事項の夕飯はクリア。


食後は温泉へ。浴室は男女別の内湯と露天風呂が各1。家族風呂や混浴などはありません。脱衣場は新しくて清潔で、鍵付きのロッカーが完備されていました。

内湯の内装も、外装同様和風モダンで統一されています。

早戸温泉つるの湯内湯

今回はお客さんがいらっしゃりお風呂の写真が撮れなかったため、上の画像はMAPPLE 観光ガイドより。

湯船の脇には源泉を冷ます為の冷却槽みたいなのがあって、一旦そこに溜められた温泉が湯船にドバドバ注がれています。

しかし、一旦冷ましているとは言っても結構熱め、かつ非常に温まりやすい性質のナトリウム-塩化物泉のため、蒸気のこもった湯温の高い内湯は少し入っただけでも熱くて息苦しくなってしまいました。

外の空気が吸いたくて露天風呂へ。

露天風呂は、内湯に比べるとお湯がぬるく、お風呂に浸かりながら裏の只見川を眺めることも出来るので、内湯よりはのぼせることなく長湯することができます。

早戸温泉つるの湯露天風呂

露天風呂の画像はMAPPLE 観光ガイド

湯船の大きさは内湯に比べるとかなり小さく、五人も入れば一杯になってしまう大きさです。

露天風呂には温泉の注ぎ口にコップがおいてあり、飲泉することも出来ます。味は薄い塩水のような感じで、癖やえぐみはほとんどありませんでしたが、そんなに美味しいものでもないですね。

つるの湯の日帰り温泉では、テイクアウトの軽食や缶ビールなどの販売も

夕飯の懸案事項がクリアし、空室のある老沢温泉旅館に電話をかけて、今から部屋の準備をして貰うことにしました。

出発前に、日帰り温泉の建物でビールを調達。さすがに夕方6時前にラーメンとカレー半分だけだと夜中にお腹が空きそうだったので、レジ脇にあった焼きそばやおにぎりなどの夜食も購入。コンビニさえない秘境の地で、つるの湯はまるで砂漠のオアシスのような場所でした。


山の秋の夕暮れはまさにつるべ落とし。表に出ると辺りはもう真っ暗です。ではでは、つるの湯を後にし今夜の宿の西山温泉老沢温泉旅館へと引き返すとしますか。

真っ暗な山道を西山温泉へと引き返す

・・・つづく

早戸温泉 つるの湯へのアクセス

住所:福島県大沼郡三島町早戸湯ノ上957 ‎

Tel:0241-52-3620

URL:http://www.sakuma-k.co.jp/

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