新ブログ「べっぷ移住物語」

青森県

伊東園ホテルが経営する* 秘湯の一軒宿『谷地温泉』

2016/02/21

現在 1 / 1 ページ目

谷地温泉は2015年(平成27年)5月15日付で伊東園ホテルズから南風見観光に譲渡されました。

夜通し東北道を走って午前中に十和田湖の周辺に到着した二人は、今夜の宿の谷地温泉に向かっています。

十和田湖の北側にある谷地温泉へ向かって

谷地温泉は、青森県南部の内陸部にある八甲田山中腹の一軒宿で、徳島県の祖谷温泉や北海道のニセコ薬師温泉と並び、日本三秘湯の一つに数えられています。

秘湯という言葉は旅行代理店が作った造語だった

しかし、今回この記事を書くにあたり色々調べて初めて知ったのですが、世間で当たり前のように使われている「秘湯」というワード、実は現JTBの子会社で日本秘湯を守る会を主催する、社団法人朝日旅行の創業者が考案した造語なんだそうです。

企業のキャッチコピーに乗っかってる上に、この三つの温泉をどういう基準で誰が選んだ等の情報がググっても全く出てこないので、ひょっとして選んだのは朝日旅行?

しかし、今回泊まる谷地温泉は日本秘湯を守る会の宿ではなく、大手ホテルチェーンの伊東園ホテルが経営する宿です。

伊東園というと、プリンスホテルのような経営が思わしくないグランドホテルを安く買い叩いて、格安ホテルに生まれ変わらせることで知られますが、その中で谷地温泉だけが唯一山奥の一軒宿という異質な存在。果たして、伊東園が経営する秘湯の宿は一体どんな所なんでしょうか。

国道沿いに谷地温泉の木造の看板と、温泉に分岐する林道の入り口が見えてきました。

谷地温泉へ分岐する林道の入り口

その脇には、バス停と待合所。こんなとこまで路線バス来てるんだ・・・

谷地温泉最寄りのバス停

そういえば谷地温泉って、毎年冬場に積雪のニュースでよく取材を受けている酸ヶ湯(すかゆ)温泉の近くでもあるのですが、看板には【冬季も入浴出来ます】とあります。分岐した先の道は多少路面は悪いものの、舗装路だし特に怖い道ではありませんでしたが、冬場2メートルとか積雪したらさすがにちょっと大変そうですね。

国道から谷地温泉に分岐した道

5分ほどで視界が開けて、黒っぽい木造の小屋のような建物が現れました。

谷地温泉に到着

谷地温泉に到着です。玄関の脇には、おでんなどを売る露店がありましたが、この時は営業していませんでした。

谷地温泉外観

宿の玄関を入ると正面にフロントがあり、こじんまりとしたエントランスロビーには売店があって、かつての湯治宿らしくお土産物の他にカップラーメンなどの食料品も売られています。

谷地温泉のエントランス・ロビー

フロントでチェックインの手続きを済ませてお部屋へ。私達の部屋は六畳ほどの和室で、すでに布団が敷かれていました。トイレや洗面所は共同です。そして今どき珍しく、docomoの電波がほとんど入りません。

谷地温泉の客室

うっかりこのまま寝てしまいそうだったので、荷物を下ろすと先ずはお風呂へ。

館内は意外と奥行きがあって、お風呂のある建物はロビーのある建物の裏手の独立した建物でした。今は廊下でつながっていますが、かつては離れだったような感じの造りです。

谷地温泉は基本的に浴室は男女固定

お風呂は男女別の内湯が各一ずつあるだけで、露天風呂などはありません。

お風呂は撮影禁止の張り紙がされていたので、写真は伊東園ホテルのオフィシャルサイトより。

谷地温泉内湯(伊東園ホテルオフィシャルサイトより)

浴室には湯船が二つあって、奥の霊泉は40度に満たないぐらいのぬる湯、手前の下の湯は適温です。ここのお風呂には入り方があって、まず霊泉に30分ぐらい時間をかけて入り、仕上げに下の湯に入ってから上がるんだそうです。

ぬる湯の方は夏場でも寒いぐらいの温度でしたが、真冬はどうしてるんでしょうね。沸かし直したりするのか、それとも頑張ってこのまま入るんでしょうか?

谷地温泉はもとは混浴の浴室が一つだけだった

谷地温泉のお風呂は基本的に男湯と女湯は固定ですが、19時〜20時の間だけ女湯と男湯の入れ替えがあります。

男湯と女湯は造りはほぼ同じで、少し女湯の方が狭いかな、という感じ。これなら別に男女入れ替えする必要無いのでは?と後で男湯に入った際に一瞬思ったのですが、思い返せば女湯の霊泉はにごり湯なのに対し男湯はほとんど透明でした。

硫黄泉=にごり湯のイメージがありますが、これは多くの場合湧出してから時間が経って酸化した温泉の特徴であり、湧出したばかりの硫黄泉は無色透明ということはよくあります。

宿の通路には、昔の谷地温泉の浴室の写真が何枚か貼られていました。恐ろしいほどにギューギュー詰めで男女が同じ湯船に入っています。

昔の谷地温泉のお風呂の写真

これを見る限り、かつては男女一緒に一つの浴室を使っていたようで、現在の女湯はおそらく近年になって増設されたものなのでしょう。

おそろしほどギューギュー詰めの谷地温泉の湯船

霊泉の色の違いは、男湯と同じ源泉を別のルートで回してきた結果白濁してしまったとか、そんなところだろうと思います。

女湯と男湯の間にはかつて打たせ湯があり、双方の浴室から扉で繋がっていたようですが、現在は扉が開かないように打ち付けられて、打たせ湯は利用できなくなっています。

扉の奥からは、お湯が落ちる音が今でも浴室まで聞こえて来るのですが、何で入れなくなってしまったのか、理由は不明。

質素だけれど生ビールも飲める谷地温泉の食事

早目にチェックインしたつもりでしたが、長湯を強いられる泉質のせいであっという間に夕飯の時間になりました。

伊東園ホテルといえばビュッフェスタイルの食事が人気ですが、谷地温泉は個々にお膳が用意されていました。

お酒の品揃えが豊富な谷地温泉の夕食

しかし、こんな山の中で生ビールは無いよね…と思いつつ給仕係の人に聞いてみると、何と生ビールも注文できるそうです。その他にも、日本酒の品揃えもたくさん。

まぁ、昔は秘湯だったろうけど、今は舗装路が宿の前まで通ってるし、十和田湖から小一時間なら生ビールぐらいあって当然でしょう。

質素だけど旅館らしい料理の数々

食事に添えられていた箸袋には、谷地温泉と並んで十和田湖グランドホテルというホテルの名前が記されていました。

そういえば、温泉の分析表の源泉の管理者のところにも十和田湖グランドホテルの名前があったように記憶しているのですが、伊東園ホテルが秘湯の一軒宿を所有することになった経緯は、谷地温泉の所有者だった十和田湖グランドホテルを買い取った際一緒に引き継いだとか、そんな感じなんだろうと思います。

食後にもう一度お風呂に入ると、夜通し走ってきた疲れですぐ眠ってしまいました。お風呂は24時間でしたが、結局朝までぐっすり眠ってしまったのでした。

ではでは、朝食を食べて出発!日本三大秘湯の谷地温泉は、伊東園要素ゼロの素朴な秘湯の宿でした。しかし、伊東園の年間同一料金のシステムはそのまま引き継いでいるので、安さの点からいっても非常にオススメできるいい宿だと思います。

谷地温泉は朝から濃霧に包まれ、まるですっぽりと雲の中に入ってしまったかのような天候でした。今日はチェックアウト後、近くにある酸ヶ湯温泉に立ち寄ろうと思います。

・・・つづく

谷地温泉へのアクセス

住所:青森県十和田市大字法量字谷地1

Tel:0176-74-1181

URL:http://www.itoenhotel.com/search_hotel/hotellist/835_yachi/tabid/236/Default.aspx

PR:

現在 1 / 1 ページ目

-青森県
-, ,

 
べっぷ移住物語banner

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでなんちゃら街道をフォローしよう!