新ブログ「べっぷ移住物語」

中部 長野県

和山温泉 仁成館

2016/10/10

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初秋の奥志賀でトレッキング 続きです。

秋山郷一帯の宿は洋風のロッジに建て替えられているところがほとんどで、まず始めに行った切明温泉の宿も皆ロッジ風。現在の時刻は午後4時過ぎ。やはり、というか本日は満室と全ての宿で断られてしまいました。

こうなったら一軒一軒虱潰しに当たって行くしかありません。

国道405号線

切明温泉の最寄の温泉地は屋敷温泉、国道(!!)405号線を北に更に進んだ場所にある一軒宿の栃川温泉、そのすぐそばの和山温泉。和山温泉は民宿など数軒あってそこそこの規模のようなので、一番可能性の高そうな和山温泉に行ってみることにしました。

この時は震災のせいか、それとも夏の豪雨のせいか、二つある集落への道が一箇所通行出来なくなっていました。(2011年10月現在)

県道405号線から和山に方面へ行く道

和山温泉街の外れにある仁成館

和山温泉は、国道405号線から脇道の林道に入って2~3分走った先にあります。民家が数軒寄り集まっただけの小さな集落で、うち三軒ほどが自宅で温泉民宿を営んでいますが、見るからに飛び込みで食事まで用意してもらえるとは思えず、躊躇して村の中をバイクでグルグル回って様子を見ていると、どうやらこの集落の先にまだ宿がある様子。

和山の集落からまだ奥に温泉旅館が

和山の集落を過ぎて2~3分林道を谷に降りた先に仁成館はありました。村の宿に比べると、かなり規模の大きな山小屋風の建物です。

仁成館概観

玄関先には日帰り入浴のお客さんでしょうか、三人の男性が谷間の景観を眺めていました。入口で声をかけると、六十代ぐらいの女性が出て来られたので泊まりたい旨を伝えると、空き部屋はあるが夕食が間に合わないと一端は断られたものの、食事は有り合わせの物でいいという条件で泊めて頂けることになったのでした!ヨカッタよぉ~(*_*)。上の宿の写真は翌朝撮影したもの。

客室はこんな感じ。布団の上げ下ろしなどは各自で。

仁成館客室

仁成館と三匹の犬

仁成館にはわんちゃんが三匹います。この辺りは山にクマが出没するので、山菜採りの際などクマ避けに犬を連れて行くそうです。

朝子さん、昼(チュー)くん、晩(バン)くん。常連さんの話では三匹は夫婦と子供らしいのですが、私から見ると息子の昼くんがお父さんにもお母さんにも全く似てないのですが…

暖炉の前でくつろぐチューさん

昼くんは黒と茶のマーブル模様、ガタイも普通の柴犬より二回りぐらい大きい典型的な甲斐犬 。(写真は昼くん)対してお母さんの朝子さんは黒柴?(多分)。お父さんの晩くんは耳の垂れた雑種犬。う~ん、君らどういう関係?


犬を飼ってる宿はそんなに珍しくはないですが、仁成館の特筆すべき点はこの三匹の犬が館内で放し飼いになっているところです。食事中にも食堂内をウロウロ、お父さんの晩くんに至っては常連さんの足元に座って「くぅ~ん、くぅ~ん」と動物タレント顔負けの演技で餌をねだる始末。

しかし息子の昼くんだけが食堂に繋がれていることが多く、不思議に思って宿の人に尋ねると、昼くんはなぜか晩くんのことだけを敵だと認識しているのか、繋いでいないと晩くんを襲って怪我をさせてしまうそうなのです。

食堂でテーブルに繋がれるチューさん

繋がれている時は近くに晩くんがいても吠えたり威嚇したりしないのですが、うっかり綱を解いた瞬間「ぶち殺しちゃるわー!」とでも言ってるのか、それまでの大人しい昼くんからは想像も出来ないような雄叫びを上げながら晩くんのもとへ猛ダッシュ!その後を朝子さんが慌てて追いかけて止めに行く、というシーンを一度見ました。

人間様には三匹ともよく懐いてるんですけどねぇ。特に甲斐犬は猟犬なので飼い主にしか絶対懐かないと聞きますが、ほんとによくしつけられているなぁと感心するほど。何があった?昼くん…

私は子供の頃から実家で柴犬を飼っていたので平気ですが、ここの宿は犬好きな人でないとかなり厳しいかも?

カメムシ

私がお邪魔した10月上旬は和山温泉が、というより秋山郷全域でカメムシが大発生していて、宿の中にもかなりの数のカメムシが潜り混んでいました。春先はてんとう虫が大発生するそうで、まあそもそも秘境の山小屋なので、虫が苦手な人にもあまりオススメできないのは言わずもがな。

酒飲みの集まる宿

私はかなりの酒飲みなんですが、今回飛び込みだし秘境の山小屋にお酒はひょっとしたら置いてないかも?と思っていたら、宿の大将がかなりの酒好きだそうで、山小屋じゃ有り得ないほど酒類の品揃えは豊富。酒所新潟に近いので、見たこと無いような限定品の日本酒なんかがあるのにはビックリしました。自然とお客さんも酒飲みが多くなるようで、私以外のお客さんはほとんどが登山で来られてたように見受けましたが、そこそこ呑めるはずの私がダウンした後もみなさんガンガン行ってらっしゃいましたね。登山の後で疲れてるだろうに。う~ん凄い…上には上が居るわ(-_-;)

大将はもともとこの辺りの出身ではないそうで、若い頃は横浜の方にいたそうです。あまり突っ込んで聞きはしませんでしたが、奥様?なのかな、宿に訪れた時最初に相手して下さった女性も他所から来た人で、宿は基本的にお二人で切り盛りしておられるそうです。普通の宿と違い、山小屋は雑用などを常連さんが率先してやってくれたりしますが、とはいえ近頃は体力的にきつく感じることが多く、一時は宿を閉めて人手に渡す計画も立てていたそうです。

仁成館夕食

夕食は有り合わせとはいっても常連さんが家で作った料理を持ち寄ったりして、私も色々おすそ分けを頂き、結局かなり豪華な夕食になりました。凄い呑ませて貰ったし…

コクワの実

♪コクワの実また取ってね~、のコクワの実はこれのこと。山菜採りの最中見つけたそうです。

コクワの実の断面

味はマスカットから渋味を取り去ったような感じで甘くておいしい!山の恵に感謝。

仁成館の露天風呂

山小屋風の宿ですが、お風呂は予想外かなり本格的です。

露天風呂からの景色

混浴露天風呂からのこの景色!

季節のうつろいや、朝昼晩と全く違う表情を見せる山肌や空の色。嗚呼、連泊したい、てかここに住みたい…

露天風呂近景

お手製の岩風呂はあつ湯とぬる湯に別れていて、ぬるい方は1時間ぐらいは余裕で入ってられる感じです。24時間好きな時に入れて、女性はタオル巻きOK。日帰り入浴もやっています。

夕刻の露天風呂

男女別内湯もあり、こちらも絶景。宿の方のこだわりが感じられる素晴らしいお風呂でした。

仁成館内湯

仁成館は、基本的には一見さんお断り(´・ω・`)

ご高齢の(ってほどでもないけど。六十ぐらい?)お二人で切り盛りしているため、基本的には新規のお客さんはもう取らないことにしているそうで、今回は困り果てた私達を見かねてご好意で泊めていただいた経緯から、この記事をご覧の方が行っても宿泊は断られる可能性もあります。ひょっとしたら数年後にはもう閉めてしまっているかも・・・ご主人は、宿を畳んだら奥様やワンちゃんと一緒にキャンピングカーで日本中を旅したいだ〜、とかおっしゃってました。

庭によく鷹のような鳥が遊びに来るそうです。出発の朝も、二羽が表を滑空していました。なんてのどかなんでしょうか…

鷹みたいな鳥が遊びに来る

鳥は上手く写らなかった・・・残念

バイクしか足がないので冬場は無理ですが、近いうちまた絶対行こう!と思いました。今度は私がお土産を持って行きます。

バイクの脇に座るチューさん

秋山郷ってこんなトコロ

秋山郷民俗資料館

秋山郷ってこんなところ

◯◯郷と聞くと、世界遺産にも登録された白川郷を思い浮かべますが、秋山郷には集落がまるごと保存されているような地域やテーマパーク的な施設などはなく、なんとなく古びた民家がポツポツと点在する本気の田舎という感じ。

しかし、国道405号線沿いの屋敷温泉近くに唯一、一軒だけ茅葺屋根の古民家を資料館として保存した建物があります。

秋山郷民俗資料館外観

茅葺屋根というのはどうやら放置していると虫の温床になってしまうようで、資料館に近づくと蚊よりもっと小さい羽虫が屋根の周りにわんさか飛んでいました。

建物内部。いろり端に座って、夜は糸を紡いだり籠を編んだりしてたんでしょうか。

秋山郷民俗資料館内部
秋山郷民俗資料館内部2

一間以上ありそうな大きな仏壇と、床の間には祠とおそらく仏教的な絵が描かれた掛け軸。その上にも神棚みたいなのが見えます。お札もたくさん貼られていますね。

過酷な自然環境の中、これらの神仏にすがって必死に生きていたんだろうな…。

昔の集落の地図がありました。

秋山郷の昔の集落の地図

秘境ゆえに冬季は雪で隔絶され、また飢饉などで全滅してしまった村もあるそうです。

生きるって・・・大変(しみじみ)

蛇淵の滝

秋山郷民俗資料館からバイクで数分。国道405号線沿いに、木工細工などを扱うおみやげ物屋さんがぽつんとありますが、この付近は小赤沢温泉という、民宿数軒と日帰り温泉施設があるだけの小さな温泉地。蛇淵の滝はこの土産物屋の脇のあぜ道の先にあります。

蛇淵の滝入り口

信濃路は実りの季節真っ盛りです。

信濃路は実りの季節真っ盛り

ありゃりゃ?階段!!昨日smallarrow初秋の奥志賀でトレッキングで、滝には痛い目に合ってるので行っていいもんか不安を感じつつ・・・

滝へ向かう下りの階段・・・恐怖!!

ちょっと歩きますが、程良い運動って程度。そんなに大変じゃないですが、足腰悪い人は止めといた方がいいかも。しかし、展望台の周りの木が生い茂って滝は結局よく見えず・・・

蛇淵の滝・・・(´・ω・`)

前倉橋

新潟の橋50選に選ばれた赤いアーチ橋。橋の袂には広い駐車場のあるドライブイン(おみやげ物屋さん?)もあり、橋と渓谷をバックに記念撮影なんかもできますよ、っと。

前倉橋をバックに(キリッ

秋山郷は平家の落人伝説の残る土地(またかよ!!)なので、前倉橋もかつては平家が攻めて来た時簡単に落とせるかずら橋だったのかもしれませんね。↓は橋の上からの景色。

前倉橋から撮影した景色

津南町に近づくにつれポツポツと民家は増えてきますが、古い建物を大事に手入れして代々住んでいるお宅が多く、厳しい紀行風土の中、慎ましく生きる人々の姿に強く胸を打たれたのでした・・・

和山温泉のアクセス

住所:長野県下水内郡栄村和山

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