新ブログ「べっぷ移住物語」

長野県

ダート奥の民家のような湯治宿、佐久海ノ口温泉「鹿の湯旅館」

2016/05/21

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2015年9月の連休、山梨県にある増富温泉の旅館ニューあづまに一泊した私たちは、翌日同じく増富温泉にある金泉閣に予約を入れました。こういう温泉ブログを書いていると、限られた休みの中で出来るだけ多くの温泉を周る必要があるので、同じ温泉地に何泊もすることは今までほとんどありませんでしたが、今回は珍しく連泊で増富温泉をじっくり堪能する趣向です。

とはいえこの時朝10時、金泉閣もまだチェックアウトのお客さんをお見送りしている時間帯なので、午後までバイクで近場の温泉に出かけることにしました。

左KSR110、右ブロンコ

金泉閣のフロントに荷物を預けて出発。今回のツーリングは、かなり久しぶりにそれぞれ別のバイクで来ました。私はカワサキのKSR110、ツレはヤマハのブロンコというセローベースのレトロスクランブラーです。

増富温泉のお客さんの多くは須玉方面から続いている「増富ラジウムライン」という県道を利用しますが、私たちは温泉街をさらに奥に進んだ林道を目指します。

優雅な名前からは想像もつかない林道「クリスタルライン」

増富温泉のある山梨県北西部には、県道・林道・農道・市道等20路線からなる「クリスタルライン」という山岳ルートが、東は山梨市牧丘町窪平(R140)から西は北杜市高根町清里(R141)までつながっています。しかしその優雅な名前とは裏腹に、クリスタルラインの林道区間は車幅がかなり細く荒れているので、車の人にはひたすら怖いだけであまり楽しい道ではないかも知れません。

増富温泉の周囲に繋がる林道「クリスタルライン」

これから向かうのは、141号線沿いにある「海ノ口温泉」

本格的林道「クリスタルライン」

今回は私が小型バイクなので、高速を使わず行ける近場の温泉ということで山梨県の増富温泉に来たのですが、少し走るともう長野県なんですね。

山道を下ると、麓には青々とした野菜畑が広がっていました。

給油出来そうな場所ではこまめに給油

長野県川上村の市街地にたどり着くと、まずはガソリンスタンドを探して給油です。クリスタルラインは山中に入るとガソリンスタンドはおろか民家すらないので、スタンドがありそうな場所では必ずこまめに給油しておきましょう。

長野県川上村に到着

農家の多い川上村では、世間の連休などは関係無くガソリンスタンドはトラクターなどに給油する車で待ちができていました。

141号線を南へ

ガソリン満タン、それでは海ノ口温泉に向かって出発。農地と住宅街が交互に現れる沿道の景色は、JR信濃川上駅前を過ぎたあたりから突如再び山の中に入りました。

「市場前」という交差点で国道に合流するはずなのですが、道は広大な畑の中に入っていきます。市場なんてありそうな雰囲気じゃないのでちょっと不安になっていると、ようやく通り沿いに国道への案内標識が現れました。

佐久海ノ口駅周辺に温泉旅館が点在する「海ノ口温泉」

平地に降り国道141号線を南に向かって進むこと5分ほどで、海ノ口温泉最寄りの「佐久海ノ口駅」に到着。佐久海ノ口駅はJR小海線の駅で、JR大糸線海ノ口駅と区別するためにこのような駅名が付けられています。佐久海ノ口駅の周囲には何軒か温泉旅館があるので、駅前でトイレ休憩がてらどこ立ち寄るか作戦会議。

ウソ沢鉱泉「ホテル洛奥」

一応駅に来る途中、通り沿いに温泉旅館の看板らしきはいくつか目にしたのですが、道から建物は見えませんでした。その一つ「ホテル洛奥」

ウソ沢鉱泉「洛奥」

ホテル洛奥は「ウソ沢鉱泉」という、海ノ口温泉とは別の源泉を持つ一軒宿の温泉旅館です。ちょっと高級そうな雰囲気の看板が目印。

国道から宿まではダートの坂道

しかし、看板の脇の未舗装の上り坂を10メートルほど進んでも、全く建物が見えて来ません。もしや潰れてるのか?と不安になっていると、不意に視界が開けてどっしりとした2階建ての日本家屋が建っていました。

ホテル洛奥の建物

しかし立派な建物の入り口は鍵が閉ざされ、中は真っ暗。廃業した感じでも無いので、タイミング悪くお留守にされていたのでしょうか。

ウソ沢鉱泉ホテル洛奥、生憎お留守のよう…

海ノ口温泉の素朴な湯治宿「鹿の湯旅館」

仕方がないので、今回は洛奥は諦めることにし、近くにある「鹿の湯」という宿に行ってみることにしました。

レトロな鹿の湯の看板

鹿の湯は洛奥と同じく141号線沿いに看板だけが立っていますが、洛奥の看板に比べるとかなり古びていて、むしろこちらの方が廃業していそうな感じ。しかし奥に進むと民家のような素朴な建物の前に、何台もの車が停まっているのが見えました。

海ノ口温泉鹿の湯旅館

玄関を入ると玄関脇は談話室になっていて、大学生ぐらいの男の子たちが数人座っています。今回、増富温泉から来やすいという理由で偶然白羽の矢を立てた温泉地でしたが、意外にも流行っていて少し驚いてしまいました。

鹿の湯旅館の玄関

玄関先で声をかけると、奥から宿の奥様が出てこられました。大人550円を支払って、建物の奥へと進みます。鹿の湯は山の斜面に沿って建てられており、源泉が山の上の方から引かれていることから、2階にお風呂があるちょっと珍しい構造をしています。

車道と反対の山側に面したお風呂ということで、露天風呂でもありそうな雰囲気ですが、浴室は男女別の内湯がそれぞれ一つのみ。

女湯の方には、先程玄関先にいた男子学生の連れと思われる若い女の子のグループが、更衣室で髪をブローしたり化粧直しをしたりしていてとても賑やかです。

鹿の湯のお風呂は民宿クラスの小さな宿にしては広々としており、最近新しく改装されたような感じで清潔感があります。シャワーも完備されていて、建物外観から受けた印象よりかなり立派。

泉質は炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉。一見特徴の少ない無色無臭のお湯ながら、泉質の良さを感じられるいい温泉でした。後で知ったのですが、鹿の湯は加温している関係なのか、かけ流しではなく循環だそうです。正直、言われなければほとんどの人は循環とは気が付けないのではないでしょうか。循環の影響が出ないようにかなり気を使われている印象を受けます。

鹿の湯旅館、泉質は炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉

清里での食事休憩は地雷多すぎ要注意!!

ではでは、立ち寄り湯も済ませたので、昼食を食べがてら帰路に就くことにします。141号線を南下すれば清里があるので、その辺に行けば何かしら食事にはありつくことができるでしょう。

清里へ向かう141号線

がしかし、清里に入ってすぐ目に止まった大きめのそば処に入ったところ、私の人生でここまでオペレーションがめちゃくちゃな飲食店は初めてというレベルの酷い店で、先にいたお客さんはみんな怒り狂っていて雰囲気は最悪、私の方も頼んだものが全然出てこないので、1時間無駄にして結局何も食べずに店を出ました。

で、まぁこれだけならば偶然ハズレの店を引いたのかとも思うのですが、その後何軒かの飲食店に立ち寄るも、どこもガラガラなのに店の人から1時間待ち2時間を告げられる謎…

有名な観光地は地雷を踏みやすいイメージはありましたが、清里はちょっと私の理解を超えていました。

あくまでも私の推測ですが、清里の飲食店は料理が趣味の素人がそば打ちでもしながら田舎でのんびり暮らしたいとか、そういう読みの甘い起業動機で始めたところが多いような気がします。以前、退職金で田舎に古民家を買ってカフェや農業を始めた元サラリーマン夫婦を毎週紹介している番組がありましたが、ああいう感じの団塊世代が憧れで始めた店といった印象。

結局数軒目で入った「そば処さと」でようやく昼食をいただくことが出来ました。

そば処さとの鴨南せいろ

この店も、建物はお洒落ですがとびきり美味しいとかそんなこともなく、私達が入店したのが閉店間際だったせいか、10センチぐらいに短く千切れた麺がやたらと大量に混ざったせいろが出てきました。しかし清里においては、私の知ってる一般的な飲食店と同等の接客対応が受けられる「そば処さと」のような店は貴重です。

この辺りにお出かけの際は、清里で食事休憩は避けたほうがいいでしょう。建物自体は大きくて立派でも、オーナーは後から居抜きで入った素人で、満卓になるほど客が来たら到底捌き切れないような所も多く、建物外観からまっとうな店かどうかほとんど判別が付きません。

どうしても清里で食事をしなければならない場合は、観光バスが何台も停まっているような大きなドライブインや、ベタでもガイドブックに紹介されている店を選べば地雷を踏みにくいかと思います。

清里周辺クリスタルラインの入り口は目印も案内もほとんど無し!

予定よりも大幅に遅れましたが、これから金泉閣に向かいます。しかし、清里周辺の国道141号線沿いには、石和温泉の方から来た時とは比較にならないぐらい林道への案内が一切なく、まぁ迷った迷った…

全く林道の入口が分からない!

たまに現れる地名が記された看板も、よそ者には地図上でどの辺なのかさっぱり分かりません。後で考えたら、スマホがあるんだからGoogle Mapの位置情報を使えば良かったのですが、紙の地図で何とかしてきた世代のため考えも及びませんでした。


ようやく庭先で子どもと遊ぶ奥様を発見!で、教えてもらったクリスタルラインへの目印がこちら。

住宅街に佇む手作りの木製看板
もっと派手な看板じゃないと見えないっての

住宅街の畑の一画に佇む、木製の手作り看板。畑と完全に馴染んでいて、教えてもらわなければ絶対気がつけなかったでしょう。

トトロに出てきそうなあぜ道

「め〜いちゃ〜ん!」のあのシーンを彷彿とするあぜ道。しかし今迷子になっているのは大人二人組です。

ようやくクリスタルライン入り口を発見

ようやく見覚えのある地名が記された案内標識を見つけることが出来ました。

クリスタルライン、清里方面に出るのは簡単だけど入るのはナビがないと至難の業。予定では3時ぐらいには宿に戻っているはずだったのですが、大幅に押して夕飯の時間になりそうです。

気になる「森のラーメン」看板から分岐する林道

気になる「森のラーメン」の看板。写真左手の荒れた方の道でも増富温泉にたどり着けるようですが、今日はちょっと遅くなりすぎたので安全な大きい道を通ることにしました。

瑞牆山からの帰りの車で、林道はかなりの交通量

瑞牆山から帰る登山客の車で、夕方にも関わらず林道はかなりの交通量。もうすぐ増富温泉に到着です。

・・・つづく

海ノ口温泉 鹿の湯旅館

住所: 長野県南佐久郡南牧村海ノ口1348

Tel: 0267-96-2820

URL: http://www.ytg.janis.or.jp/~skny/

今日走ったルート

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