新ブログ「べっぷ移住物語」

東北 山形県

日本屈指の秘湯、姥湯温泉・滑川温泉・五色温泉

2015/09/05

現在 1 / 1 ページ目

楽しかった2014年度ゴールデンウィークツーリングも本日最終日。山形県の赤湯温泉で朝を迎えた私達は、テレビで流れる高速道路の渋滞情報をうんざりした気持ちで眺めていました。

赤湯温泉を後にし、東北自動車道を目指すべく米沢南陽道路に乗って南に進みます。遥か前方には、進路を遮るように横たわる吾妻連峰。空はいつ雨がきてもおかしくないほどに、どんよりと低い雲が立ち込めていました。

米沢南陽道路から見た吾妻連峰

今日はお天気もイマイチみたいだし、このまままっすぐ高速に乗って帰った方がよさそうです。

米沢南陽道路の終点の米沢北ICから国道13号を飯坂方面に進んでいくと、脇道に逸れる分岐に【姥湯温泉】【滑川温泉】【五色温泉】の看板が目に入りました。

この三つの温泉は、赤湯を発つ前地図を見ながら「天気さえ良ければ寄って帰るんだけどね~」と話していた場所。中でも姥湯温泉は、地図に書いてあった解説によれば「日本有数の秘湯」なんだそうです。

東北道からも磐越道からも山形道からも微妙に不便な立地なので、今回を逃すとまた今度来れるのはいつになることやら・・・そう思うと、「今日は真っ直ぐ帰ろう」と話していたことなんて忘れ、反射的に体は分岐の方へ。

連休最終日にも関わらず、つい秘湯に立ち寄ってしまう私達

舗装された山道を進むと、ものの5分ほどで小さな集落に出ました。

国道から5分ほどで小さな集落に出た

道はここで二手に分かれていて、五色温泉は左手に、滑川温泉と姥湯温泉は右手に進んだ先にあります。しかし、五色温泉と滑川・姥湯温泉は地図上では近くにありながら、直接それらを繋ぐ最短ルートの道は無く、日帰りで立ち寄るにはどちらかを捨てるしかありません。

いつまた来れるか分からないと考えると、より山奥にある姥湯温泉の方に行きたいところなのですが、そうすると帰りが一体何時になることやら。

国道からすぐの場所にある板谷の集落

まぁ、今日は日をまたぐ前に帰れりゃいいか。来週の土日に寝溜めしよう。

不自然に巨大な、奥羽本線板谷駅

道を進むと、バラック屋根を切り取るようにして架かる橋が見えて来ました。

巨大なバラックの屋根に架かる橋

橋の下にあるのは、JR奥羽本線の板谷駅の駅舎の屋根です。それにしても、なぜかこんな田舎には不釣り合いなほどに巨大な駅・・・

無意味に巨大な板谷駅の建物

その理由は、本日の寄り道の後半になって分かります。今回は秘湯姥湯温泉に行く目的があるため、板谷駅には寄らずに通過しました。

駅を過ぎると、道は日本屈指の秘境温泉にふさわしい荒れた細い林道に変わっていました。ガードレールもないので、向こうから対向車が来ないかと始終ヒヤヒヤ・・・

秘湯感を誘う荒れまくりな姥湯温泉までの道

路肩には、ゴールデンウィークでもなおところどころ雪が残っていました。

雪の残る山肌

国道から30分ほどで、姥湯温泉の手前にある滑川温泉に到着です。

姥湯温泉の手前にある

姥湯温泉はここから更に約4キロほど進む必要があります。

姥湯温泉は滑川温泉からさらに4キロほど山奥にある

平地ならば4キロなんて大した距離ではありませんが、この先の林道はここまでにも増して道が悪いのと、幅員がかなり狭いのとでさらに大変な道程となるでしょう。

さらに山奥へと進む

滑川温泉まではちらほらだった路肩の雪が1メートル近くまで厚みを増し、辺りはゴールデンウィークとは思えない真冬の凛とした空気に包まれていました。

ゴールデンウィークでも1メートル近い積雪がある姥湯温泉の周辺

此処から先の道は傾斜がさらにキツく、コーナーも急になるので、大型のワゴン車やセダンタイプの乗用車だとコーナーを曲がりきれないことも予想される為、車でお越しの際は軽や小型の車をおすすめします。

姥湯温泉の一軒宿、桝形屋はバイクも車も乗り入れ不可

急斜面を登り切ると、今度は谷に向かってひたすら続く長い下り坂。前方に見える山肌は、針葉樹の黒と雪の白、むき出しになった地面の茶色が不思議な模様の様になっていました。あの雪も木もない辺りが、目指す姥湯温泉でしょうか。

前方に不思議なコントラストのやまの尾根が見えてきた

すると、路肩に突如停車車両が何台も目に入りました。宿はまだこの先なのですが、この車は一体??

姥湯温泉のはるか手前から路駐車両の列が

遥か向こうに、川に架かる吊り橋と対岸に宿の建物らしきが見えて来ました。

宿の手前に架かる姥湯温泉に渡る吊り橋

なるほど、車では吊橋を渡れないため、遥か手前の駐車場に車を停めて歩いて行かざるを得ないというわけですね。

私達も車の近くにバイクを停めて、トコトコ歩いて行きます。滑川温泉からここまで、15分ぐらいだったでしょうか。体感的にはもっとかかったように感じたのですが、意外とすぐですね。

それにしても、車で直接エントリーできないとは、さすが日本屈指の秘湯です。

私達もバイクを停めて歩いて行くことに

山奥で驚異的につながるdocomoの携帯

しかし、吊り橋の手前に到着すると、いいのか悪いのかここでもdocomoの携帯はバリ3。

びっくりするような場所でも使えるdocomoの携帯

いや、ホントうちらみたいな山奥の秘湯とか林道ばっか行ってる者としては、他社がどんなに「繋がりやすさナンバーワン!」などと、甘言を弄して誘って来たところで、こういうところに来るとdocomoよりS社やA社の方が通じる訳なんかねーだろ!と、身を持って感じますね。

新料金とかそれ以前の問題で、docomo以外の選択肢は私達に限って言えば絶対ないよなぁ〜。繋がらなきゃ安くても持ってる意味ないし。

そして、橋の傍らには・・・

オフ車がデザインされた進入禁止の看板

オフ車をデザインするとは、良く分かってらっしゃる。過去にいたのかな?オフ車で橋渡って来たやつ。いそうなのが嫌ですが。

橋から宿までは、超急勾配の坂道がつづく

ではでは、橋を渡っていざ姥湯温泉へ。

橋を渡って姥湯温泉のある対岸へ

姥湯温泉には、桝形屋という温泉旅館が一軒しかありません。橋を渡るとさらに道は続き、100メートルぐらい先に、山小屋風の桝形屋の建物が山肌にめり込むように建っているのが見えました。しかし、写真では伝わりにくいかと思いますがこの道かなりの急勾配で、すぐそこに見えているのになかなか宿にたどり着きません。

超急勾配な宿までの道

息を切らせて、ようやく桝形屋の玄関に到着。

ようやく宿の建物に到着

物資の搬入はさすがに徒歩では厳しいようで、受付の前には貨物用のゴンドラが設置されていました。

受付前にあった物資搬入用のゴンドラ

桝形屋の玄関の脇には日帰り専用の受け付けがあって、そこで大人600円を支払います。

てっきり宿の建物の奥に通されるのかと思ったら、入り口は入らず建物の脇の細い道を奥に進んで行来ます。

お風呂は建物の脇を進んだ奥

まず手前に女性専用の露天風呂があって、混浴露天はさらにその奥。

菰で周りを目隠しした、混浴の岩風呂

筵で囲ってあるだけの簡素な脱衣所は一応男女で仕切られています。そして、有難いことに湯浴み着の着用はOKなので、裸での混浴はハードルが高いという方にも安心です。但し、湯浴み着はOKですがタオル巻きは不可。

【写真撮影は禁止】と厳重に注意書きがされていたので、今回はお風呂の写真はありません。

写真はMAPPLE 観光ガイドより。

マップル観光ガイドより 桝形屋の混浴の岩風呂

泉質は単純酸性硫黄泉です。

お風呂のバリエーションが豊富な滑川温泉の一軒宿、福島屋

日本屈指の秘湯の露天風呂を後にそろそろ東京に向かいますかね。その前に、遅くなりついでに途中スルーした滑川温泉にも入って行くことにしました。

来た道を引き返し、滑川温泉に到着。滑川温泉は姥湯温泉と同じく福島屋という宿があるだけの、一軒宿の温泉地です。

滑川温泉福島屋の外観

福島屋の玄関にて。福島屋も充分秘湯なのですが、姥湯温泉の後だと里に降りてきたような安堵感があります。

ちなみに、滑川温泉には岩風呂・檜風呂・大浴場など数種類の混浴のお風呂がありますが、それぞれに細かく女性専用時間が設けられているため、日帰りで立ち寄る際はお目当てのお風呂が入れる時間帯なのか、予め電話なので確認してからの方がいいですね。

早速玄関を開けて中へ。

滑川温泉福島屋玄関ロビー

年季の入ったロビーで大人500円を支払い建物の奥へ。

お風呂は建物の奥

露天風呂は、建物の一番奥の扉から外に出た場所にあります。

手前の黒い小屋が檜風呂、混浴の岩風呂はさらに奥

手前に檜風呂の建物と奥には岩風呂があり、この時は両方共混浴でした。今回は岩風呂に入ります。

この時はすでにお客さんが何人かいらっしゃった為、混浴の岩風呂の写真はナシ。

敷地の一番奥にある岩風呂

川に面して造られた岩風呂は7~8人ぐらいは入れる大きさで、傍らにある掘っ立て小屋のような脱衣所は一応男女で中に仕切りが付けられています。

お湯はにごり湯ですが、泉質は硫酸塩泉だそうです。長湯に適したややぬる目の湯温でした。

ちなみに、混浴の檜風呂はこんな感じ。広角レンズがこの湯船をそこそこの広さに見せていますが、実際はせいぜい3~4人も入ればいっぱいになってしまうような、かなり小さなお風呂でした。

山形新幹線の在来線区間にある”峠駅”が気になる!

滑川温泉を後にして、今度こそ東京目指して出発!

・・・がしかし、滑川温泉を後にししばらく進んむと、来た時にも気になっていた『峠駅』へ分岐する道が目に入りました。

謎の峠駅への分岐

こんなとこに駅だけポツンとあったって、歩いて滑川温泉に行くには遠すぎるし、どんな人が利用している駅なんでしょうか。何より峠駅って名前が漠然としすぎていて、何だか気になる・・・

というわけで、再び寄り道。

分岐から駅までは400メートルほど

分岐から駅まではバイクだとすぐでした。なだらかな下り坂を進むと、眼下に先ほどの板谷駅と同じような巨大なバラックの建物が目に飛び込んできました。

板谷駅と似たような構造の峠駅

壁面が木の板で覆われた峠駅は、近くでみると巨大な倉庫か畜舎のように見えました。入り口には扉なども無く、薄暗い構内はもう駅舎としては使われてはいないようです。

不思議な外観の峠駅

しかし、その割に峠駅の周りには茶屋が二軒もあって、もう使われていない駅には到底見えません。じゃあ一体何なんだ?ここは。

駅舎の周りをぐるっと回ってみました。しかし、そこにはあるべきはずの線路は無く、やはりここはもう駅としては使われていないのは確かです。

あるべきはずの線路はもうない

特に進入禁止の警告なども見当たらないので、駅舎の中に入ってみると、かつての軌道はコンクリートで舗装されていました。

駅舎の中は、かつての軌道が舗装され車道の様になっていた

ここで行き止まり。奥には踏切と電車のホームが。

行き止まりの奥には、駅のホームと踏切が

せっかくなので、踏切を渡ってホームまで行ってみることにしました。

線路を渡ってホームにも上ってみることに

アレ?この駅舎、中で二又に分かれていて、さっき入ってきた入り口と別の方には、現役の線路が通っています。何この駅?

二又分岐した峠駅の構内

巨大な駅舎はスイッチバック駅だったなごり

すると、私達のバイクを見て「東京から来られたんですか?!これはまた遠いところを!」と声をかけて来られた男性がいました。男性はよそ者の私達に、この駅の不思議な構造はここがスイッチバック駅だった名残であることを教えて下さいました。

そして、この立派すぎる巨大な駅舎は、駅舎ではなくスイッチバックのポイントを豪雪から守る為のスノーシェッドなのだそうです。

なるほど、これで来る時通った板谷駅がやけに巨大だった理由も分かりました。

しかし、奥羽本線の峠駅や板谷駅がある区間は、こう見えて山形新幹線の在来線区間でもあり、かつてはスイッチバックしながらズンドコ登っていた山の斜面を、今は新幹線が高速で走り抜けています。えらい時代になったもんだ・・・

残念ながら新幹線はこの駅には停車はしませんが、タイミングよく私達が来た直後、数分の間に上りと下りの新幹線が行き合いました。

峠駅を通過する山形新幹線
踏切のある新幹線の線路ってのも凄い!

それにしても、新幹線の線路に踏切があるって、よく考えてみたらすごい構造ですよね。山形新幹線はこのように在来線の線路を走行する区間があるため、最高速が時速130kmに制限されています。

ところで、この駅のことを丁寧に説明して下さった先ほどの男性は、てっきり付近の宿や観光産業従事されてる方なのかと思いきや、ただの鉄道好きな一般の山形県民だそうで、ホントに山形の人ってよそ者と見るやあれこれと世話を焼いて下さる方が多く、東京の人間も大いに山形のおもてなし精神には学ぶべきところがあるなぁ、と感じました。


ではでは、そろそろホントに東京に向かって出発です。飯坂の手前で国道沿いのラーメン屋に立ち寄り、遅めの昼食を食べながらラジオの交通情報に耳を傾けていると、何と東北自動車道の渋滞は現在90キロ!!人生で聞いたこともないような大渋滞です。あああ、今からその渋滞の中に押し込まれるのか、私も。

そう思いながら昼食を済ませ、飯坂ICから東北道に乗ると、不思議なことに上はまずまず順調に流れています。そのうち渋滞し始めるのかと覚悟して進むも、一向に渋滞の兆候も見られぬまま普段よりも順調に距離を伸ばし、気がつけば渋滞ゼロで東京まで辿り着くことが出来ました。

渋滞どこ行った??

2014年ゴールデンウィークの旅、終了

姥湯温泉 桝形屋へのアクセス

住所:山形県米沢市大沢姥湯1

Tel:0238-35-2633

URL:http://www.ubayuonsen.com

PR:

現在 1 / 1 ページ目

-東北, 山形県
-, ,

 
べっぷ移住物語banner

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでなんちゃら街道をフォローしよう!