新ブログ「べっぷ移住物語」

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高鍋大師とたかなべ大使くん

2015/09/05

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楽しかった九州旅行も今日が最終日。鹿児島駅前のビジネスホテルを後に、宮崎県の高鍋という町を目指します。

高鍋は、今回の九州旅行を計画するにあたり、かなり初期の段階で私が行きたいところの一つとして候補に掲げていた場所でした。

しかし、その後具体的にコースを組んでみると、どうやっても高鍋に行くのには位置的に無理がありそうだったので、まぁ行けなきゃその時はしょうがないか、と半ば諦めていたのですが、高鍋からさほど離れていない場所にある宮崎港から帰りはフェリーを利用すれば、どうにか今回の高鍋行きが実現出来ることが分かりました。

高鍋町のゆるキャラ『たかなべ大使くん』ってどんなキャラ?

高鍋には一応日帰り温泉が一つありますが、よくある地域密着型の日帰り温泉で、わざわざ遠方から無理して行くような有名な温泉地では決してありません。

私がそんな縁もゆかりもない、温泉地でもない高鍋にこれほどまでに興味を持ったのには、とあるきっかけがありました。

それは、高鍋町のゆるキャラのたかなべ大使くん

たかなべ大使くん

たかなべ大使くんなんて知らないわって方でも、このCMは記憶にある方もいらっしゃるかと思います。

アルトecoのCMに出演している大使くん

こんな一瞬で大使くんに気付けってのも無理な話ですが、日本を代表する有名メーカーのコマーシャルにちょい役でも出演依頼が来るということは、ゆるキャラ業界ではそれなりに知名度はあるようです。

ちなみに、私は残念ながらまだ大使くんの実物にはお会いできていないので、上の大使くんのプロフィール画像は、ご当地キャラプロフィールリスト|低燃費エコカー スズキ アルト エコより。(サイトリニューアルによりリンク切れ)

しかし、ゆるキャラといえば地域PRという目的があってこそなので、例えば北海道の長万部町のまんべくんなら、「長万部の名物はカニなんだな~」とか、千葉県船橋市のふなっしーなら「船橋では梨が採れるのか」という感じで、詳しくそのキャラのネーミングやデザインの由来などを聞かなくとも、第一印象で町の名や名物などが心に焼き付くように企画されているものだと思うのですが、たかなべ大使くんというと・・・?

北海道のゆるキャラまんべくん 千葉県のゆるキャラ『ふなっしー』

高鍋という地名を知らない人には、たかなべというが何のことなのか分からないのは仕方ないとしても、それ以前に大使って何?観光大使?

外見も冷蔵庫みたいな真四角のボディと、更に頭の上にはこけしのような小さな人型の像が沢山並んでいるという、そのおよそ常人の脳では考えも及ばないような謎のデザインは、「可愛い」でも「なるほど」でもなく、見る者を「何これ?」と、ひたすらモヤモヤさせるのです。

画像は大使くんのFacebookページより。※画像をクリックするとFacebookページに飛びます。

しかし、体の脇から放射状に広げた複数本の手などから察するに、大使くんは千手観音や十一面観音のような仏像をモチーフにしていることは何となく想像出来るのですが、だったら高鍋大師くんならともかく『たかなべ大使くん』だしなぁ~

日本全国の仏教系ゆるキャラたち

日本全国には、仏像などの宗教的象徴物をモチーフにしたゆるキャラが結構います。

例えば、神奈川県の大船観音をモデルにした『のんちゃん』

大船観音をモデルにした『のんちゃん』

ダルマをモチーフにした、喋るわ顔出してるわの、新感覚ゆるキャラ山田るまなど。

だるまをモチーフにした山田るま

そして、たかなべ大使くんにもやはりモデルになった仏像がありました。それは・・・

高鍋大師の十一面観音
















何か…何か…えらい雰囲気違うね、大使くん(;・∀・)

しかし、高鍋大師とはちょっとイメージ違いますが、強引にかわいい系のデザインに持っていった割に、他所の自治体にありがちな当たり障りのない平凡な外見に落ち着くことなく、パッと目を惹く個性的なデザインに仕上がっているのは、なかなかのセンスだと思いませんか?

地域情報のグローバル化は、まだあんまり上手く行ってない?高鍋町

しかし、高鍋大師についてもっと調べようとググってみると、薄々そんな感じはしましたが、ゆるキャラまでこさえて高鍋大師推しまくってる割にネット上の情報が少なく、調べれば調べるほどにイライラ…

それでも、数少ない高鍋大師の情報から、私ビビビと来ましたよ!これは実物見たら間違いなくイイ!と。

という訳で、結構無理やりツレに時間を都合してもらい、フェリーで帰る前に高鍋町へGo!

ホテルを出ると、駅前の大通り沿いに何やら大きな銅像が立っていました。昨夜の居酒屋の店員さんから近くに西郷隆盛の像があると聞いていたので前まで行ってみたら、これは大久保利通。

鹿児島中央駅近くの大久保利通像

鹿児島中央駅の周辺には、大久保利通や西郷隆盛以外にも沢山の偉人の銅像が点在しているらしいのですが、これらも見て回っている時間は今回はありません。

またいつか、鹿児島にはゆっくり観光しに来たいな。ツレ的には、こんなに立派な彫刻作品が並んでいる鹿児島市街地をスルーして、何でそんな訳わからんとこへわざわざ・・・って心境だったでしょうけど。

全くガソリンスタンドの無い南九州の高速道路にはご用心!

鹿児島インターから九州自動車に乗り、更に宮崎道→東九州自動車道と乗り継ぎ高鍋を目指します。

九州自動車からは茶畑が見える

九州自動車からは、そこかしこに茶畑が広がっているのが見えました。お茶というと静岡や京都のイメージですが、鹿児島県の日本茶の生産量は何と全国2位と、静岡に次ぐ大産地です。お茶は九州全体で多く作られている農産物で、これから向かう宮崎県は全国4位。その他の県も、大分と長崎を除いて全てトップ10入りしています。

東九州自動車道からは、一昨日宿泊した霧島連山が見えました。霧島連山は鹿児島と宮崎にまたがっていて、関東で言うところの富士山に対する山梨と静岡みたいな対立が、この二つの県の間にもあるとかないとか。

たぶん霧島連山?

たぶん上の画像に写ってるのが霧島連山?あんま自信ないです。

全くガソリンスタンドの無い宮崎道~東九州道に大ピンチ!

ここで問題発覚!

鹿児島から東九州自動車道に向かう途中にあるサービスエリア全てに、ガソリンスタンドが無いことが判明!

かつてはスタンドのあった九州自動車桜島SAのスタンドは現在休止中、次の宮崎自動車道の霧島SAのスタンドは廃止、そして次の山之口SAはそもそも最初からスタンドが無いという・・・

結構本気でガス欠の心配をしつつ、そうなったらなったでもうしょうがないので、腹を括って東九州自動車道を北に進みます。

東九州自動車道は片側一車線

東九州自動車道はいずれ大分方面と繋げるようなのですが、2013年の現状では高鍋の一つ先の都農までしか繫がっておらず、そのため全線にかけてめちゃくちゃ空いていました。車線は片側一車線の対面通行に変わり、ガソリンスタンドはおろかパーキングエリア自体が全く無いため、ガソリンもヤバイけど、ト、トイレ~!!

高鍋インターチェンジに到着。トイレは料金所脇の管理室でどうにか済ませることが出来ましたが、問題はガソリンです。

高鍋インターチェンジに到着

インターチェンジの周囲は、見渡す限りの水田地帯で、ガソリンスタンドなんて近くにあるような予感は全くしません。ひ~!宮崎怖い…

いきなりの洗礼でしたが、グーグルマップで周囲を調べると、意外なことにこんな田んぼの真ん中なのに、五軒ぐらいガソリンスタンドがヒットしました。え~、でもこういうとこのスタンドって、日曜祝日休みだったりするんでしょ?

高鍋インターチェンジ周囲に広がる水田

とりあえず、その中の一軒に目的地を絞り走って行くと、インターチェンジの周辺からは全く見えませんでしたが、走り出して10分かそこらで、大きな川の向こうに住宅街が現れました。

何だー、もっと何にもないとこかと思ってたけど、普通に町じゃないの。これならガソリンスタンドが何軒もあるのもうなずけます。

目指すスタンドは高鍋の住宅街の中にあり、個人経営の小さな店でしたが、運良くこの日は開いていました。給油を済ませて、さてさて本日の目的地の高鍋大師へ。

高鍋大師は古墳の中にある?超絶分かりにくい高鍋大師の場所

高鍋大師は超絶わかりにくい場所にあるらしく、その原因の一つが高鍋大師という名称とは裏腹に、それが寺ではなく持田古墳群というなんぞよく分からん場所にあるらしいからでした。地図によっては、高鍋大師の表記はなくて、持田古墳群の名と、古墳の地図記号だけが記されているかもしれません。ますます深まる、高鍋大師の謎。

通り沿いには、高鍋大師の道順を示す看板がところどころに立っているのですが、こんなんで見えるかっつーの。

超見づらい高鍋大師の看板

近くに駅もないのに、一体誰に向けて看板立ててるんだか。とは言え、この看板を頼りにどうにか高鍋大師まで辿り着けたので、これでも無いよりははるかにマシなのですが、せっかく車道沿いに看板立てて車からほとんど気付かれないんじゃ、全く意味ねぇ~!

高鍋大師入口周辺

これが高鍋大師の入口。ここから先はかなり親切に案内の看板が出ています。逆に、全行程こんな感じで田んぼのあぜ道みたいなルートなので、案内無いと辿り着くのはかなり困難でしょう。

高鍋大師の入り口

私の生まれ故郷の大阪南部の南河内という地域は、日本屈指の古墳の密集地帯でもあり、地元には天皇を祭った巨大な前方後円墳の他にも、人の手の入らない雑木林の中などに、土を盛っただけの小さな円墳が点在している場所がありました。持田古墳群もそれらと同じように、この丘に地元の人しか知らないような小さな古墳が点在している物と想像されます。

丘は麓から頂上にかけて農地になっていて、あぜ道を頂上に向かって登って行くと、丘の上は茶畑が広がっていました。

丘の頂上は茶畑が広がっている

茶畑のかたわらには、直径15メートルぐらいの円形に土が盛られた場所がいくつかありました。

持田古墳群の一つ、26号古墳

おー、これがその古墳か。だとすれば、高鍋大師ももう近くなのでしょうか。

古墳の脇には、茶畑の持ち主と思われる作業着を着たお年寄りが数名、地面に腰を下ろして休憩していました。バイクに乗った私たちをガン見しているのは、もしかしたら高鍋大師の場所を教えてくれようとしていたのかも知れませんが、案内看板があちこちに立てられていたので、おじいさん達に道を尋ねたりする必要も特にありませんでした。

古墳の脇を通過し、林の中に入っていく

看板に従い、古墳の脇を通過して林の中に入って行くと、前方に少し開けた場所があって、そこには毒々しいまでの鮮やかな赤や青のペンキで塗られた、大小の石像が無数に並べられていました。

高鍋大師に到着

古代彫刻の様な奔放さ!たった一人の手によって完成された神仏混合ワールド『高鍋大師』

私たちが最初に目にしたここは、察するに賽の河原のような場所です。

まず始めは賽の河原

道ばたには漬物石サイズの石があちこちに積み上げられていて、見た人全てにこの場所を「賽の河原だ」と直感で認識させる記号のような役割を果たしていました。

賽の河原だと思ったのは、石があちこちに積み上げられているから
賽の河原に積まれた石塔

石塔の奥には、原色のペンキをそのまま塗りたくって着色した鬼の像が。

賽の河原の鬼の像

大きな赤鬼の足下に青と赤の小鬼の像という構成の三体の像は、不動明王像と従者の童子を彷彿とさせます。

賽の河原というと、親に先立って亡くなった子ども達が親の供養のために作った石の塔を、完成前に鬼がやってきて壊してしまうという話がありますが、左側の青鬼の手に持つ棒状の物体には、まるで芝居の脚本のように「をに、あらわれた」の説明書きがされていて、この空間は今まさに、子ども達の作った石塔を破壊しに鬼が登場した、そういうシーンが表現されているのでしょうか。

をに あらわれた

しかし高鍋大師って、せいぜい新しくても江戸時代ぐらいに作られたものだとばかり思っていたら、この仮名遣いから察するに、どうもかなり最近の物のようですね。

賽の河原で苦しんでいる子ども達を救済されると言われているのが、地蔵菩薩です。お地蔵様というと、日本各地どこにでもある非常にメジャーな仏様ですが、仏像としての地蔵菩薩は、多くが錫杖を持つ姿で表現されるそうなので、おそらくこの像は地蔵菩薩で間違い無いでしょう。

賽の河原の地蔵菩薩
木陰から鬼の様子を見るようにして立っている地蔵

鬼の登場に木陰に隠れて様子をうかがっているような、控えめな地蔵。足下にはこちらも小さな石像が並んでいます。

不動明王像とか

不動明王像

これは・・・右手に持った五鈷杵(ごこしょ)と左手の念珠から、おそらく弘法大師像だと思われます。

明治百年って??

しかし、台座に彫ってある『明治百年』って何?

謎の明治百年

これにいたっては仏像なのかすら不明・・・

ヒゲのじーさんの像

正一イイナイ大神??

正一イイナイ大神

これは正一位/イナイ(稲荷)/大神という風に読むそうで、決してイイナイ大神ではありません。正一位というのはかつて国家に対して功労のあった者に叙されていた勲位だそうですが、神社における神階の最高位でもあり、わざわざ正一位と表記の表記がある神社の大半が稲荷神社であったため、今では正一位とは稲荷神社の異称として使われているそうです。

ということは、このヒゲを蓄えた老人が稲荷神でしょうか。しかし、人の形をしている像は珍しいんじゃないですかね?私初めてみました。


夢中で写真を撮っていると、先に進んでいたツレが「奥はもっとスゴイぞ!」と呼びにきました。

ここの奥にもまだ続いていることは気がついていましたが、促されるまま進んでいくとそこには・・・

なんじゃこりゃ~!

十二面薬師

これは十二面薬師像。

両手には旭日旗をかかげています。

十二面薬師の手には旭日旗が

そしてその足下には、日光の三ザルのように口と目に手をあてがった小さな人物像。といっても、これらも高さは1m近くありますが。

言わざる?

目を押さえている人物像の袖には、『ためにならんこと みらぬ人』とあり、やはりこれが三ザルのような教訓を含んだ像であることが分かります。

『ためにならんこと みらぬ人』

かといって、全てが教訓めいた像ばかりではありません。

たなべちずこ四十七才

たなべちずこ四十七才。左側は石が欠けて読めませんが、仲良くならんで念珠を持って祈る姿は、仲のいい姉妹のような感じの像です。

というか、これってモデルは一般人よね?

う~ん?何なんだ、ここは。事前に下調べしていた時もどんな場所なのかいまいちイメージ湧いて来なかったですが、現地に来ても分からないことだらけです。十二面薬師の周りには、他にも大小さまざまな石像が並んでいますが、膨大な量なのでこの記事は一旦ここで〆ます。続きは次の記事で~!

・・・つづく

高鍋大師へのアクセス

住所:不明

Tel:0983-22-5588(高鍋町観光協会)

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