新ブログ「べっぷ移住物語」

山梨県

昔ながらの駅前温泉、甲州塩山温泉「井筒屋別館」の自炊部

2016/05/21

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2015年11月21日、ちょうど勤労感謝の日が土日と繋がって三連休となりました。今回のツーリングの目的地は、前回の9月に引き続いてまたまた山梨県「増富温泉 金泉閣」です。

相変わらずツレは仕事がなく、ムカついて今回は私一人で出かけることにしました。自分のバイクがkawasakiのKSR110という小型バイクのみなので、高速が使えないため行けるところが限られるという理由もあるのですが、前回の訪問以来増富温泉の強烈な泉質と、林道「クリスタルライン」の魅力にすっかりハマってしまったのです。

すっかりやみつき、増富温泉

疲れが溜まった時や仕事が一段落ついてホッとした時など、「今日は焼き肉でも行くか~!」とか「前から欲しかったアレを衝動買いしよう」とか、次に進むためのエネルギー補給をなにかしらするかと思いますが、そんなエネルギー源の一つに増富温泉も加わったという感じでしょうか。9月の初訪問以来、毎週末「はぁ…疲れた、増富温泉行きてぇ」ってなっていたので、これでもかなり我慢した方だと思います。

今回は前から気になっていた金泉閣の自炊部を予約しました。ただし、部屋がとれたのは二日目だけで、一日目の夜はどこかで宿を探さねばなりません。

前回、甲州街道の高尾~相模湖間が休日は小型バイクが通行止めになることを知らず、そのせいで大きく時間をロスしてしまったので、今回は国道246号線を御殿場までひたすら真っすぐ走るルートをとり、一日目の予定は何も入れずに、とりあえず行けるとこまで行ってみることにしました。

246秦野周辺から見える富士山

当日、なるべく渋滞する前に遠くまで移動しておこうと、朝6時半に家を出ましたが、秦野周辺まで来るとすでにそこそこの交通量です。

東京からすぐの大自然に囲まれた秘湯の宿!西丹沢中川温泉「蒼の山荘」

渋谷からほとんどずっとまっすぐなので、そろそろ246飽きてきたな~というタイミングで、神奈川と静岡の県境にある「西丹沢」に入りました。東京からほんの少し走れば、こんなに自然豊かな場所があるんだなぁ、と初めて来た人は驚かれるでしょう。通りから見える木々は色づいて、冬に入る前の優しい表情を見せます。

市街地から急に山に入る西丹沢

頭上に並走して走る東名高速が見えてきました。秋の連休ということで一般道ももっと渋滞するかと思っていましたが、まとまった休みには高速に乗って遠出する人が多いのか、丹沢周辺は市街地よりもむしろ空いています。

頭上を東名高速が走る

ここでまず一発目の立ち寄り湯。西丹沢には結構いい温泉があるとツレがよく言っていましたが、東京から近すぎるせいで私は今までどこにも立ち寄ったことがありませんでした。

西丹沢中川温泉のアーチ

丹沢湖に向かう分岐を進むと、通り沿いに「西丹沢中川温泉」のアーチが架かっているのが見えます。

大きなホテルが多い中川温泉

温泉街のある川沿いに下って行くと、大きめの旅館やホテルが数軒の温泉街が広がっていました。もっと民宿みたいな小さな宿ばかりのひなびた温泉地をイメージしていたので、意外に大きな宿が多くちょっとびっくり。

中川温泉に立ち寄る予定は当初全くなかったので、どの宿がいいのか事前に調べてこなかったのですが、温泉街を進むとどこかで見た白い提灯が。

おお!日本秘湯を守る会の宿!こんな東京の近くにもあったんですね。

宿の名前は「蒼の山荘」。建物は立派な鉄筋の2階建て、市街地や国道からもすぐだし今となっては秘湯要素はほとんど感じられません。

午前中なので受付はひっそり

玄関は開いていましたが、受付は薄暗くてひっそりとしています。声をかけると受付の奥から宿の人が出てきました。日帰り入浴の料金は1000円。ちょっと高いな、と思いながらお金を手渡すと宿の名前入りのタオルが貰えました。タオル付きならこの値段も悪くはないかな?

蒼の山荘女湯露天

お風呂は男女別で、内湯と露天風呂があります。やはり皆さん連休の午前中は丹沢は通過してしまうのでしょうか、女湯は私一人です。

眺めはあんまりない蒼の山荘の露天風呂

露天風呂は周囲を木で囲まれていて、開放感はありますが眺望はイマイチ。ゆったりと湯船に浸かりながら周囲の山を眺めていると、ここが神奈川県であることを忘れてしまいそうです。

蒼の山荘女湯内湯

内湯は周りを大きなガラスで囲まれ開放感抜群。シャワー付きのカランにはシャンプー、ボディーソープも備え付けられています。

内湯の設備はシャワー、シャンプーボディーソープ

内湯の窓から下を覗くと、男湯の露天風呂が見えました。この作りだと、男女の入れ替えはしないかもしれません。

露天風呂が丸見えなので、男女入れ替えはしないかもしれない

泉質はPH10以上のアルカリ性単純泉。ぬめりはほとんど感じず、さらっとした柔らかいお湯です。

お湯はサラッとしたアルカリ性単純泉、しかしPH10以上

蒼の山荘は自家源泉を持っていて、加水なし加温ありで提供されています。ただし塩素の投入無しの循環。風呂場の掲示によると、循環は湯船が不衛生になるのを防ぐためだそう。源泉の湧出量は毎分50リットルと豊富なので、少ないお湯を何度も回して使っているような温泉とは違い、予め言われていなければ循環だとはまず気が付かないと思います。

中川温泉蒼の山荘、休日の午前中は日本秘湯を守る会のお風呂を独泉できる超穴場スポットだと思います。今まではとにかく遠いところを目指してばかりでしたが、近場の移動でアクティビティに時間をかけるというのも贅沢な休日の過ごし方だな、と思ったのでした。

秋晴れの中川温泉を後に

あ~、山梨まで行くのかったるくなってきたな…。ツレがいればここで一泊していってもいいのですが、西丹沢つったら関東では有名なアウトドアスポット、今は空いてても夜になったら登山客や家族連れがどっと戻って来るでしょう。一人で居酒屋で飲んだりするのは平気なんですが、旅館の広間で一人で食事はまだ未経験なのでちょっと気が引けます。

丹沢湖周辺から246以外の国道に抜けられるのか?

中川温泉を後にし、246に引き返すことに。しかし地図をよく見ると、南の方に進むと道志村の方に抜けられそうな気がしないでもない…

ダメ元で道志村の方に抜けられないかチャレンジ

ダメ元で246とは逆の方に進んでみることにしました。

中川温泉から先は急に道が荒れる

中川温泉から先は急に道が荒れはじめ、路面はひび割れや穴多数。道幅も一気に狭まってくるので、車一台しか通れない交互通行の場所が何ヶ所もあります。おまけに信号もなし。それにしてはそこそこ交通量があるのは、この先にキャンプ場があるからでしょう。地図に載っていない道がありそうな予感を感じながら、キャンプ場の中の道を進みます。

通れるのは白石オートキャンプ場まで

しかし、一番奥にある白石オートキャンプ場の奥はバリケードで封鎖されており、残念ながら北に抜けることはできませんでした。

丹沢湖まで引き返してきました。案内標識によると、丹沢湖の湖畔の西には山中湖の方に抜ける道がありそうです。こちらも途中であやふやになっていて通れない可能性は高いですが、246に飽々していたので時間もあるし他の道に抜けられる可能性に賭けてみることに。

丹沢湖の西から山中湖方面に抜けられるか?

結果はこんな感じ。

丹沢湖周辺から246以外の道に出るルートは見つけられませんでした。というか、多分無い。

仕方がないので246に戻って、御殿場を目指して西へとひた走ります。

道の駅ふじおやまの金太郎像

道の駅ふじおやまで昼食。今日は富士山がすこぶる綺麗に見えます。

一人は視界が広々ですな…

御殿場の立体交差点で138号線に右折。このまましばらく真っ直ぐで山中湖に到着です。

山中湖半

しかし、私ちょっとこの時勘違いして、山中湖から八王子へ引き返す「道志みち」の方へ行ってしまいました。途中で気がついて都留市に向かう県道へ逸れたので事なきを得ましたが、ここでも大幅な時間のロスです。まぁでも、石和温泉に行けば朝まで仮眠ができる健康ランドが何軒かあるのは9月に来た時に分かっているので気が楽です。

道志から都留に抜ける県道24

いいお湯・いい雰囲気、なのにイマイチ宣伝が下手な「塩山温泉」

都留市から甲州市に向かい甲州街道を西へ。中央自動車道で天井板落下事故のあった笹子トンネルには、下の一般道にも笹子隧道という気が遠くなるほど長いトンネルがあり、笹子隧道を抜けてすぐの場所にある道の駅甲斐大和で休憩。

周辺の案内を見ていると、前来た時にも少し気になっていた「塩山温泉」が目に止まりました。

写真で見る限りでは、古い建物の多い趣きのある温泉街なのですが、ネットで調べてみてもあんまり情報がありません。でも道の駅で紹介するぐらいだし何かしらあるだろうと、塩山温泉に行ってみることにしました。

甲州街道を塩山に向かって進む

塩山温泉は塩山駅の近くにあって、甲州街道沿いに塩山駅の案内は何度も出てくるので地図なしでも近くまではスムーズに行けます。ただし、駅から歩いて行けるぐらいの距離にも関わらず駅前にはほとんど案内がないので、そこから少し迷いました。

塩山駅前中央通り

てっきりこのいい感じの商店街にあるんだろうと駅前中央通りを進んでいくと、どんどん店がなくなり町が閑散としていきます。地図を見ると塩山温泉は、商店街の出口にあたる「町屋」という交差点を西に曲がったあたり。

行ってみると50メートルほどの一画に、小さな宿が5軒ぐらい密集していました。路地に入ると、気分の高まる渡り廊下があったり。塩山温泉には公衆浴場もあるそうで、情報が少なくて少し心配していましたがなかなかいい雰囲気ではありませんか。

塩山温泉の路地

道の駅の写真に写っていたのはこちら、「廣友館」。元湯とあるので自家源泉をお持ちなのでしょう。やはり塩山温泉代表で写真が載るだけのことはあって、素敵な建物ですが値段もそこそこします。とはいっても一万円~一万五千円ぐらいですが、増富温泉の前座と考えると少し手の出ない金額です。

塩山温泉の写真でよく使われる「」廣友館

とにかく安そうな宿をと、通り沿いに面した一般住宅のような「井筒屋別館」にお邪魔しました。写真は翌朝のもの。

とにかく安い「井筒屋別館」

井筒屋別館は向かいにある井筒屋旅館の自炊部で、料金は大人3500円。今日は寝れればいいやと思っていたので、温泉も付いてるし全然言うことなしです。

60代ぐらいの女性が部屋に案内してくださいました。宿には彼女のお孫さんぐらいの子供がいて、客が来たのがそんなに嬉しいのかというぐらいのテンションで、モップを持ち出して通路を拭き掃除したりと大サービスです。

そういえば、連休にも関わらずこの日の客は私一人のようです。こういう宿は平日に現場の作業員が連泊してたりで、逆に連休は空いていることがあります。私にあてがわれたのは、一人にはむしろ寒々しいほど広い大部屋。

一人には広すぎる大部屋

寂し…くなんかないぞ!

山梨の温泉はほぼ全てがぬる湯か冷泉

「お風呂を沸かすので少し待っててください」と宿のご主人。

温泉とは地熱で温められた地下水のことですが、日本最大の火山である富士山の周囲にある温泉地は、ぬる湯または冷鉱泉の温泉地がほとんど。山梨で温泉といえば、ほぼ冷たい温泉だと思って間違いありません。

富士山は温泉を全く生み出さない火山で、大昔に噴火した際、地表を覆った溶岩が冷えて固まる前に火山ガスが抜けてしまい、地層の中に地下水を蓄えて温めることが出来ない地形になってしまいました。その代わり、富士山周辺の地下には約1000万年前の海底火山の堆積物でできた層があって、この成分を持って湧き出した地下水が富士山周辺に多い冷たい温泉です。

塩山温泉も他の山梨の温泉と同様に源泉は低温で、普通に入るには加温が必要です。湯量豊富な高温の温泉が湧く温泉地では、お風呂はずっと温泉が掛け流されていて深夜でもいつでも好きな時に入ることができますが、山梨の温泉はほとんどが深夜はお湯が止まります。また、加温にかかる燃料代の関係で、循環のところも多いです。

井筒屋別館のお風呂は地下にある

井筒屋別館のお風呂は地下にあって、梯子のような急な階段を下ると風呂場が2つあります。双方は大きさが違って、私は一人なので小さい方のお風呂。この後登山客のグループが来るとのことで、大きい方はそちらが使用します。連休中なのに客が私一人なのかと思っていたので、他にお客さんがいることを知って他人事ながらホッとしました。

豆タイル張りの流し台に宿の歴史を感じます。

こちらが小さい方のお風呂。普通の家庭のお風呂を少し大きくしたぐらいの湯船で、循環などの金のかかる装置が入っていない分温泉は新鮮です。

井筒屋別館のお風呂(小)

右の大きい方が源泉を加温した浴槽で、左が源泉。皮膚の表面に膜が張ったようにツルツルする素晴らしいお湯で、沸かしていない方の湯船と交互に入ると血行が良くなって全身が痺れるようです。沸かしていない方の湯船は、湯の花が大量に舞っていました。多分湯の花だと思う…

蛇口から温かい温泉が出てくる

井筒屋別館の隣は居酒屋「赤提灯」

風呂あがりは食事ですが、井筒屋別館は自炊部なので夕飯は付きません。が、井筒屋のお隣は居酒屋、その名も「赤提灯」。宿の女将さんによると、もつ焼きが美味しいとのこと。

井筒屋別館の隣は居酒屋

ここでも山梨名物マグロのぶつ切りを注文。地元産の赤ワインで一人で夕飯です。

山梨名物マグロのぶつ切り

これがモツ焼き。石和温泉では鶏のモツ焼きをご当地グルメとして売出し中ですが、てっきりこの店のも鶏モツだと思ったら豚モツでした。店の人によると甲州では別に鶏モツが有名とかそういうことも特になく、石和温泉の方で勝手に推してるだけみたいです。赤提灯のモツ焼きはふわふわで、確かにこれはオススメメニューに違いありません。マグロのぶつ切りも他の店と変わらずとても美味しかったです。

モツ焼き

でも、ツレがいればもっと美味しかっただろうな…

「仕事無い」じゃねーんだよ!働け畜生、えーんえーんアホー!。

やっぱり一人より二人の方が楽しいな。ツレに明日山梨に来られないかメールをして、宿に帰って就寝。

ちなみに井筒屋別館は自炊宿なので台所もありますので、食材を持ち込んでの調理も出来ます。食器などもかなり大量に取り揃えられているので、グループでも充分対応可能です。

井筒屋別館の台所

翌朝もう一回お風呂に入って出発。宿のご主人に「温泉凄く良かった」と言うと、「でしょ~?」ととても喜んでおられました。ムードは全然ありませんが、とにかく安いし温泉もかなりいいんで、ツーリングや登山の際にはぜひ「井筒屋別館」をご利用下さい。

予想外宿の温泉が良かったので、公衆浴場には立ち寄らずに出発です。ツレはこれから高速で増富温泉に向かうそうです。

増富温泉に向かって出発

・・・つづく

塩山温泉 井筒屋別館へのアクセス

住所:山梨県甲州市塩山上於曽7

Tel:0553-33-2192

URL:http://www.itsutsuyabekkan.info

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