新ブログ「べっぷ移住物語」

長野県

黒部の太陽の舞台!トロリーバスで破砕帯のトンネルを通って黒部ダムへ

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長野県、黒部立山アルペンルートの玄関口に位置する大町温泉郷の一軒宿「七倉温泉 七倉山荘」に一泊した私たちは、翌朝東京に向かって出発する前に、黒部ダムを観光していくことにしました。

黒部ダムに向かう道は一般車両は乗り入れは禁止となっており、長野県側からは七倉温泉から麓へと引き返す途中から分岐する県道45号線を、再び立山の方に引き返したドン突きにある「扇沢駅」で車を停めて、トロリーバスに乗り換えなければなりません。

県道を西に向かって進むと、穏やかに晴れていた空は突然雲が立ち込め、スノーシェッドをいくつか通過するうちバラバラと激しく雨が降り出しました。扇沢駅に向かう途中のこの道は、七倉温泉とさほど標高は変わらないはずですが、立山から谷伝いに吹き下ろす山の空気が天候を山岳地帯に近いものにしています。

道中ほとんど乗用車とはすれ違いませんでしたが、やけに進行方向から大型の観光バスがバンバンやってくるのは、扇沢で一旦客を降ろして反対側の富山県側に先回りするためでしょうか。

黒部立山アルペンルートは、長野県の扇沢駅と富山県の立山駅を結ぶ直線距離25キロ、高低差1,975メートルの山岳ルートで、全て公共機関の乗り継ぎとなるため移動に非常に時間がかかります。バスツアーの場合は時間のロスを抑えるため、ルートによっては反対側の駅まで車を回してそこから再びお客さんを拾って行くんだろうと思います。

個人の観光客でも、それぞれの駅の周辺に普通自動車専門の回送業者がスタンバイしているので、そういうとこに頼めば同じように反対側の駅で車を受け取ることは可能ですが、距離が相当なので料金もそれなりの物になるんでしょうが。

扇沢駅に到着。立山には2012年に一度富山側からアクセスしたことがありましたが、バイクの場合は運転代行業には頼めないので、時間的な問題でダムの手前にある室堂のバス停で麓に引き返してしまったため、黒部ダムを訪れるのは今回が初めてとなります。駅の周辺には広大な駐車場がありますが、駅に近い方の駐車場は有料で、何と一回の駐車料金が普通車でも1,000円という都内のようなお値段。一応無料の駐車場もあるにはあるのですが、そっちは駅から2~300メートル谷に下った場所で、普段運動不足の身には見るからに堪えそうです。歩くのは面倒ですが、こんな土地が有り余っている場所で駐車場に1,000円も払うのが癪だったので、無料の駐車場に停めることにしました。

駐車場の周囲は八分咲きの桃?の林に囲まれていて、その奥に雪を残した山の尾根が続いています。車を降りると、外の空気は真冬から少し春になりかかってきたぐらいの気温でしたが、ここからさらに山頂を目指すので真冬の装備を着込んでゼェゼェ息を切らせながら駅舎に到着。

扇沢駅

扇沢駅は2階建てになっていて、一階は路線バスと高速バスの乗り場、トロリーバスの乗り場は2階です。

扇沢駅構内

白を貴重にしたロビーには、土産物屋や小さなアウトドアショップ、レストランと立ち食いそば屋などがあります。トロリーバスは朝8時半(繁忙期は6時半)から夕方16時(繁忙期17時)まで約30分おきに運行していますが、私達が2階に行ったときにはちょうど11時半の便が出発したばかりで、駅舎はガランとしていました。

黒部立山はゴールデンウイークでもオフシーズン

先に切符を買って次の便まで時間を潰すことに。トロリーバスは往復大人2,570円と結構いいお値段です。切符を買ってロビーにある掲示物などを何の気なしに眺めていると……

「観光放水 6/26~10/15」

な~~に~~!!!

黒部ダムというと、アーチ型のダムの堤防から爆発するような勢いで放水している映像が頭に浮かびますが、放水が行われている期間は夏場のかなり短い期間のみ。この日は5月5日なので、放水まで二ヶ月近く早く来てしまいました。そりゃ、周囲はゴールデンウイークでもスキー場が営業しているような場所なので、夏場以外に放水なんかしたらエライコッチャです。ここに来るまでに、岐阜の山中のあちこちでシーズンオフのために締め出し食らったのですが、黒部ダムお前もか!!

黒部ダムの湖上ではガルベという観光遊覧船も運行していますが、そちらも運行期間は夏季のみ。岐阜から富山、長野にかけての山間部にご旅行の際は、真夏以外は多くの場所がシーズンオフということを念頭に置いておいた方がいいです。

時間が近づくと、次第に人が集まり始めました。駅員さんの号令で、改札前に列を作ってトロリーバスの到着を待ちます。

時間前に改札前で整列して待つ

改札を済ませて奥へ進むと、3台のトロリーバスが並んで停車していました。

3台のトロリーバスが一緒に来た

このトロリーバスの正式名称は「関電トンネルトロリーバス」といい、運営は大阪市に本社のある関西電力です。この辺りのは中部電力の管轄なのですが、関電トンネルトロリーバスに限らず黒部ダム全体が関電の持ち物らしいので、黒部ダムって関西に電力を送るためのダムだったんですね。18まで大阪に住んでたけど、長野の方から電気を引いてきてるなんて全然知らなかったな。

電車みたいにパンタグラフがついたトロリーバス

トロリーバスは一見すると普通のバスのように見えるのですが、少し離れて見ると車体の上に電線が伸びていることがわかるでしょう。トロリーバスとは、車体はバスでありながらパンタグラフを使って架線から電気をとって動いている電車のような車のこと。トロリーバスが運行しているのは、日本では今ではここだけです。

トロリーバスは出発するとしばらくしてトンネルの中に入りました。このトンネルは関電トンネル、昔は大町トンネルという名前で、黒四ダム建設の物資輸送ルートとして掘削されましたが、建設工事中に地層内に大規模な破砕帯が発見され、大変な難工事となった場所です。

破砕帯というのは、岩盤の中で岩が細かく砕け、その隙間に地下水を大量に含んだ軟弱な地層のこと。掘っても掘っても崩れてきてしまうため、破砕帯がある場所は掘り進めることが非常に困難なんだそうで、かの有名な「黒部の太陽」は、この大町トンネル工事の苦闘が主に描かれた作品です…って、かくいう私も実は黒部の太陽って見たことないんですが、てっきりダム工事の話なのかと思ったら、輸送トンネルの工事がメインだったんですね。

破砕帯のある場所に近づくと、車内アナウンスで教えてもらえます。今ではきれいにコンクリートで舗装されてしまっているので、当然ですが建設当時の面影を残すものは何もありませんが、破砕帯のスタート地点と終わりの地点に電光看板が立っているので「ここが破砕帯か~」と思ってるうちに、一瞬にして通過。窓ガラスの反射もあって、破砕帯の場所を写真に収めるのはとても困難です。

トンネルはバス一台がギリギリの車幅しかなく、そのため内部で一か所上りと下りが行き合う場所が設けられています。ひたすら薄暗いところを通ってくるので、この対向車との行き会いもちょっとしたイベント。下りのお客さんと目があったりして、何となく気まずい感じで通過。

上りと下りが行きあうポイント

扇沢駅から15分ほどで、黒部ダム駅に到着。かなりあっという間です。

黒部駅に到着

富山の方からのアクセスの場合だと、称名滝や弥陀ヶ原、ゴールデンウイーク中だと雪渓の中を通るルートがあったりして見どころが非常に多いですが、長野側はずーっとトンネルの中なので若干地味です。しかし、観光地として拓けている立山駅前に比べ、扇沢駅前は最寄りの大町温泉からもかなり不便な場所にあるため、繁忙期でもそれほど混まないのはいいですね。ダム観光がメインの場合は長野側からのアクセスが断然おすすめです。

黒部ダム駅から地上までの階段は220段!歩きやすい靴推奨

徒歩で室堂まで行く人は、ここからトンネルをさらに歩いて進みます。凄いな。ワシ絶対無理……

と感心していると、改札を出るとそこには階段が。

何と地上に出るのに220段もの階段を登らねばならないらしい!歩いて室堂行くほどじゃないけど、ちょっとダム見学のつもりがなぜこんなことに……

黒部ダム駅から地上までは220段の階段を登らなければならな

この階段は「ダムダムくんのさんぽみち」というそう。ダムダムくんとか、捻りなさすぎで腹立つ。

黒部ダムのキャラ「ダムダムくん」

階段の中ほどにある「破砕帯の水」。ここで黒部の漢たちの黒部スピリッツを体に注入し、さらに上を目指します。

階段途中にある破砕帯の水

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