新ブログ「べっぷ移住物語」

静岡県

日本でここだけ!国の有形登録文化財のゲストハウス『K's House』

2016/02/21

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2014年11月の文化の日の三連休、下田の蓮台寺温泉に一泊した私達は稲取で昼食を食べたあと、熱川バナナワニ園に立ち寄り、今夜の宿がある伊東温泉に向かっています。

熱川から伊東に向かって出発

伊東温泉が近づくにつれ、通り沿いにはマニア垂涎の怪しげな観光スポットがいくつも現れます。

B級スポットが目白押しの伊豆高原

怪しい少年少女博物館

怪しい少年少女博物館外観

別荘地が広がる伊豆高原の一等地、国道沿いのかなりいい場所に怪人二十面相を連想させる巨大な像が立つこの施設、車やバイクで伊豆高原を訪れたことのある人ならばおそらく知らない人はいないでしょう。

ただ、実際立ち寄ったことがある人は一部かもしれません。私も無いです。

アニマル邸江戸屋

ゼブラ模様の建物外観が目を引くアニマル邸江戸屋

ド派手なゼブラ模様のプレハブの建物の隣に、巨大なゴリラのハリボテが一際目を引くこの施設、かつては剥製や毛皮製品を売る店だったそうですが、現在はリサイクルショップ江戸屋として営業しています。

アニマル邸江戸屋ゴリラのハリボテ

怪しい秘密基地 まぼろし博覧会

陽気の世界まぼろし博覧会

フェニックスが生い茂る敷地に巨大な温室のような建物が建っている、一見すると立派な植物園のような施設なんですが、近くで見ると植え込みの中にボロボロのマネキン人形や変なオブジェが無数に飾られていて、半端無く禍々しい空気を醸し出しています。

まぼろし博覧会のオーナーは(株)データハウスという出版社の社長さんで、先ほど前を通った怪しい少年少女博物館や、意外なことに伊豆では割りと正統派の観光スポットだとばかり思っていた、伊豆高原ねこの博物館なんかもここのオーナーの持ち物なんだそうです。

これらの怪しスポットが、10分かそこらの間に次々出てきます。凄いな、伊豆高原。B級スポット好きなら、絶対に訪れるべき聖地のような場所ですね。

建物が有形登録文化財のゲストハウス、K's House伊東温泉

伊東駅の周辺は住宅街ですが、さすがに由緒ある観光地だけあり大きなホテルの建物が海沿いや山の斜面にいくつも立ち並んでいるのが見えます。宿にチェックインする車で、周囲の道もかなり渋滞していました。

渋滞する伊東温泉市街地

今日は珍しく、出発前にちゃんと宿の予約を取って来ました。伊東温泉の中心を流れる松川沿いの立派な木造のこの建物が、今夜の宿のケイズハウス伊東温泉です。

K's House建物外観

ケイズハウスの前の道はとても細いので、曲がる場所を見つけるのに少し苦労しました。

K's Houseの前の道は家内わかりづらい

立派な唐破風屋根の玄関先に、【K's House】と書かれた看板が立っていますが、どう考えてもこの宿、建物の外観と名前が全く合ってません。

K's House外観

ケイズハウスは浅草や京都、広島など日本各地に展開するホステルチェーンで、この宿は大正末期に建てられた築約100年の老舗温泉旅館の建物を、ケイズハウスが買い取ったという経緯があります。

唐破風屋根のK's Houseの玄関

そのため、ケイズハウス伊東温泉には、ホステルではかなり珍しい24時間掛け流しの天然温泉の大浴場があり、そして何と、ホステルとしては日本で唯一、建物が国の有形登録文化財に登録されています。

国の登録有形文化財に指定されているK's House

ホステルって何? 

ちなみにホステルとは、バックパッカー向けの格安の宿のことで、ゲストハウスという呼ばれ方をする場合もあります。ホステルと普通のホテルや旅館との一番の違いは、ホステルには必ずドミトリー(相部屋)があることが挙げられます。

ケイズハウスには男女混合のドミトリーの他に女性用のドミトリー、そして個室もありますが、本日のお部屋は男女混合のドミトリーです。

K's House7人部屋ドミトリー

こんな感じで、パーテーションで仕切られてはいますが、足の踏み場もないほどみっちりと布団が並べられています。

部屋からの眺めも最高。なんでこの宿が、格安ホステルの手に渡ってしまったのか、本当に不思議でなりません。

ドミトリーからの眺め

ではでは、荷物をおろしてまずは外湯にでも入りに行くとしましょうかね。とその前に、宿泊者にはワンドリンクサービスがありますので、一階の共用スペースにて生ビールを頂きます。

サービスドリンクのプレミアム・モルツ

さすがケーズハウスはいくつものホステルを経営しているだけのことはあり、改装された館内は和風の趣は損なわれること無く、和風モダン調に統一されていて、建物外観とはまた違った趣があります。

部屋さえ我慢すれば約3000円で天然温泉とビールまで付くって、相当お得ですねコレ。

K's Houseの隣は同じく廃業した老舗旅館

フロントは夜9時で営業終了してしまうため、それ以降の出入りのために玄関の合鍵を渡され、表に出るとすっかり日が暮れていました。玄関前に停められたバイク、どう考えても大型なのに原付きみたいなナンバー付いてんな〜と思ってよく見ると、何とこれ韓国のナンバープレートではありませんか!

韓国のナンバープレートのバイク

ええ!何?こんなこと出来んの?初めて見たわぁ〜。多分このバイクも、ケイズハウスのお客さんのなんでしょうね。

駅前の商店街に向かって歩いて行くと、ケイズハウスのお隣にも似たような感じの東海館という旅館が並んで建っていました。

K's Houseの隣の東海館も廃業していた

しかし、こちらもケイズハウス同様に元のオーナーが宿を手放してしまって、今は伊東市の観光文化施設として利用されています。

これほどの老舗旅館が二軒とも持ち主の手を離れてしまうとは、伊東温泉ってよっぽど廃れてた時期がやはりあったんでしょうか。私は今回伊東温泉を訪れるのは人生初なんですが、むしろ熱海や伊香保なんかに比べれば、潰れたホテルや廃墟がほとんど目につかなくて、「意外と流行ってるんだな〜」という印象さえ受けたんですけどねぇ。

ケイズハウスからあるいて5分ほどで、キネマ通りと書かれたアーケード街が見えてきました。

伊東温泉キネマ通りアーケード街

しかしまだ午後6時前だというのに、アーケードは閑散としています。

閑散とした夕刻のキネマ通り

アーケードの中央には、キネマ通りの名にちなんだカメラの形の手湯があったりしますが、なぜこの通りをキネマ通りと呼ぶのかなどは、調べても分かりませんでした。映画館でもあるのかな?

キネマ通りにちなみ、カメラの形をした手湯が設置されている
なぜにキネマ通り?

伊東名物『ちんちん揚げ』とは?

キネマ通りを突っ切ると、そこには湯の花通りと書かれた看板を掲げた商店街が、さらに駅に向かって続いています。

湯の花通り商店街入り口

こっちは割りと居酒屋などが多く、賑わっています。

居酒屋などが多い湯の花通り

お惣菜屋さんの前に、何やら気になる看板が!

惣菜屋に気になる看板発見

その名もちんちん揚げですよ。これは食べてみんことには!

伊東名物ちんちん揚げ

ちんちん揚げは、伊東温泉の名物で、この惣菜屋さん以外でも大抵の飲食店には置かれていると思います。

ちんちん揚げとは、練り物の天ぷらだった

要はこれ、練り物を揚げたやつです。中には刻んだタコが入っていて、すごく豪華なたこ焼き?みたいな感じ。まぁなかなかに美味しいです。

”ちんちん”とは熱々のことをこの辺の方言でちんちんって言うそうです。私の生まれ故郷の関西の方では、ちんちんと言うと逆に「チンチンに冷えてる」とか冷たい時に使うんですが、日本語ってほんとにいろんな表現がありますね。

まぁでも、このネーミングでついつい買っちゃう人多いよね、うちらを含めて。大人も子供も、みんな大好きちんちんちん♪

そういえば、私が小学生の頃に流行った、光GENJIが出演してたチンチンポテトって冷凍食品のコマーシャルを思い出しました。

僕のポテトはチンチンチン♪

閉店間際のこの店は、伊豆名産の大島椿の椿油専門店。

大島椿専門店

バイク乗りは風で髪が絡まったり乾燥もかなりするので、宿命的に髪の毛が物凄く痛みます。昔は椿油って、ボテッと重い感じになってイマイチだな〜と思ってたんですが、バイクに乗るようになってからは極限まで髪が乾燥するせいで、むしろこの重さがちょうどいい具合となり、今ではツーリングでは手放せない基礎化粧品の一つです。

やっぱり、椿油ファンとしては大島椿のいいやつはいっぺん使ってみたいと思ってたので、一番小さいボトルを自分用に購入。

伊東温泉で買った大島椿

湯の花通りには、通りのあちこちに石で出来た七福神の像が立っていて、台座から温泉が湧いているのですが、キネマ通りにあった手湯に比べると随分低い位置にあるし、どうやらとげぬき地蔵みたいに像にお湯をかけたらご利益がありますよ、とかそういう物みたいです。

お湯かけ七福神?

湯の花通りには野良ネコもたくさんいます。私の住む台東区谷中も猫の町として知られていますが、伊東温泉のネコは谷中のに比べて、人にほとんど懐きません。

この日は何匹かのネコに遭遇しましたが、近づくとみんな逃げてしまいました。

伊東駅前、銭湯価格で入れるビル地下の家族風呂『子持湯』

駅前の湯川子持湯に到着。伊東温泉は温泉街のあちこちに温泉の公衆浴場があり、子持湯はほぼ駅の真正面にあります。

オレンジ色のテントの古びたビルの地下に下りていきます。

地下にある子持湯

階段の下には男湯、女湯と書かれたガラス戸の間に番台があり、通路の反対側にはトイレのような小さな扉が三つ並んでいます。もしやこれ、家族風呂?

不思議な子持湯の空間

番台で尋ねると、やはりこのドアは家族風呂だそう。料金は忘れましたが、家族風呂の方は二人で700円とかそんなもんだったと思います。

今回は家族風呂に入ることにしました。

伊東駅前子持湯の家族風呂

家族風呂の湯船は、一人でいっぱいになってしまうような小さなものです。

子持湯家族風呂の湯船

泉質は単純泉です。あふれたお湯はオーバーフローで排出されますが、排水口の流れが悪くいつまでも洗い場にあふれたお湯が溜まっていました。

幻の魚”うずわ”が食べられる居酒屋まるたか

お風呂から上がって表に出ると、何と表は土砂降りの雨が降っているではありませんか!


風呂から上がると土砂降り!

近くにコンビニも見当たらないし、傘どうしよう・・・と困り果てている私達を見かねて、子持湯の人が忘れ物のビニール傘を一本恵んで下さいました。一見の観光客なのに、伊東温泉の人優しい・・・

ではでは、ありがたく傘を頂戴して、夕飯を食べに向かいます。凄い土砂降りなので、あんまりウロウロも出来ず、子持湯のそばの居酒屋まるたかに決めました。

伊東駅前にいっぱいあるまるたか

まるたかは伊東温泉の商店街には他にも何軒かあり、伊豆高原からの国道沿いにも後ろに写っている【うずわめし】の幟が立っているのを見たような気がするので、ひょっとするとチェーン店なのかもしれません。

店内には、壁一面にすさまじい数のお品書きが並んでいます。しかもどれもこれも美味しそう。しかし、ここはやはり看板メニューのうずわを行っときましょう。

まるたか店内

これがうずわのたたき。一見するとネギトロ?みたいな魚のミンチが、皿に薄く延ばされた状態で出てきました。マグロの赤みに比べると黒ずんでるので、カツオのようでもあります。

これが幻の魚うずわ

それもそのはず、うずわとはソウダガツオの別名で、非常に傷みやすく流通することは決してないという幻の魚なんだそうです。

うずわは相模湾では非常に多く揚がる魚にも関わらず、あまりにも足が早いためそのほとんどがキャットフードの原料となってしまい、地元の鮮魚店にもほとんど並ばないというんだから凄い。

これに醤油と刻んだ青唐辛子をかけて、よく混ぜ混ぜして頂くのですが、さすが看板メニューってだけあって旨い!!。刻んだ青唐辛子もいい仕事してます。

醤油と青唐辛子を混ぜ混ぜ

というか、コレご飯欲しくなるなぁ。

ご飯が欲しくなるうずわの叩き

案の定、ご飯食いのツレが「ご飯食べたい」と言い出しましたが、うずわと一緒に色々他におつまみを注文してしまっていたので、ここでご飯を食べてしまうと他のものが食べられなくなってしまいます。

しかし、どうしてもというのでしかたなくOKを出しました。以下、私がほとんど一人で食べた物。

生しらす

静岡名物生しらす

これはまるたかオリジナルのもつ煮で、じゃがいもとローリエが入ったスパイス抜きのカレーみたいな料理で、大変に美味しかったです。

まるたかオリジナルもつ煮

ブリカマ、食べかけ。

ブリカマ

ううう~、食い過ぎたわ。でも全部美味しくて、普通に食べきった自分が怖い。

まるたか最高!!店員さんもみんな面白い人ばっかりで、料理も美味しいしほんとにいい店でした。

来た時から気になってた【海のゴッド・ファーザーⅡ (アル・パチーノを食べて美人になろう)】がどんな料理なのかは、近日公開のため詳細は教えて貰えませんでした。

海のゴッド・ファーザーそれも2

多分、この記事を投稿した頃にはもう公開されてるんだと思います。海のゴッド・ファーザー食べにまた来たいな・・・

帰りはタクシーで宿まで帰りました。チェックインが早かったため、かなりのんびり食いまくったと思ったけど、帰るとまだ21時。一階の共用スペースでビール飲んだりネットやったりして、部屋に戻ると私達以外はもうみんな眠っていました。

しまった、布団の準備を日中にやっとくんだった。そ〜っと布団を敷いておやすみなさい。

掛け流しのぶんぶく茶釜の湯と家族風呂

ケイズハウスのチェックアウトは11時とかなり遅いため、翌日はのんびり寝て、昨夜入らずに眠ってしまった宿のお風呂を充分に堪能することにします。

知らない人と一緒にお風呂に入る風習のない外国人のために、ケイズハウスには無料で入れる貸切風呂がいくつか用意されています。

貸切風呂

昨夜の駅前の子持湯の家族風呂をモダンにした感じ。こちらも掛け流しの温泉で、泉質はアルカリ性単純泉です。

そして大浴場。フロント前に大浴場の入り口がありますが、浴室はものすご〜く地下に掘り下げて造られていて、脱衣場で裸になってズンドコズンドコ、一階分ぐらいの階段を下りきったとこにようやくお風呂があります。

K's House大浴場

なんつー美しい大浴場!寝るとこさえ我慢すれば3000円の宿泊料金に貸切風呂とこの大浴場が付いてくるんだから、素晴らしいコストパフォーマンスです。

その名もぶんぶく茶釜の湯

ケイズハウスの大浴場はぶんぶく茶釜の湯という名前が付けられていて、お湯の注ぎ口には茶釜のたぬきの置物が置いてありました。

ぶんぶく茶釜の置物

ぶんぶく茶釜って確か群馬とかあのへんの話だったと思ったような記憶がありますが、置物だけは結構古そうだったので、元の旅館の置物をそのまま継承してるのかな?

そういえば、演歌歌手のジェロが以前歌番組で、「好きな日本語は何?」と聞かれて「チンプンカンプン」って答えていましたが、その理由が英語に同じ意味の言葉が無いことと、言葉のリズムがアメリカ人的にとても楽しげに響くからなんだそうです。

「ぶんぶく茶釜」も外国人の利用者の多いケイズハウスの客層には楽しげに聞こえるのかもなぁ、と思ったり。

では、そろそろ帰り支度をすることにしましょう。館内は禁煙なので、川沿いの縁側でタバコを吸うツレ。チェックインの際、館内の説明をして下さった宿の人も喫煙者なんだそうですが、一番景色のいい縁側が喫煙コーナーになってるあたりに愛煙家に対する配慮を感じます。

景色のいい喫煙コーナー

ケイズハウス、本当にいいホステルでした。これだけ細やかな心配りができる宿なら、普通にホテルや旅館を経営してもかなりの物になってたに違いありません。

フロントの脇に飾られたボンボン時計には、昔この宿の名称だった、いな葉旅館の名前が記されていました。

いな葉旅館のボンボン時計

経験上、凋落した老舗旅館というのは中に入ると独特ニオイがします。それは人が来なくなることによって、血流が止まり建物が死んでいく臭いだと私は感じています。

いな葉旅館はケイズハウスになり、改装されて外国人向けの格安ホステルに生まれ変わりました。それは人間でいうところの、輸血や手術のようなものなのかもしれません。私にはこの宿が、再びお客さんがたくさん来るようになったことを、全身で喜んでいるように感じました。

ではチェックアウト。今日は東京に帰る日ですが、その前に伊東に行くならハ・ト・ヤ〜♪に立ち寄っていこうかと思います。

・・・つづく

この記事はTravel.jp たびねすに関連記事を投稿しています。ぜひご一読下さい。

K's House伊東温泉へのアクセス

住所:静岡県伊東市東松原町12-13

Tel:0557-35-9444

URL:http://kshouse.jp/ito-j/

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