新ブログ「べっぷ移住物語」

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何で流行ってないのかよくわからない新鹿沢温泉 鹿澤館

2015/09/05

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万座温泉に立ち寄った二人は、本日の宿の鹿沢温泉の鹿沢館へ向かいます。

大笹の古い町並み

鹿沢口から長野街道を西へ。鹿沢温泉が近づいてくると、通り沿いには今すぐにでも旅館が開業出来そうな古い建物が軒を連ねています。今時あまり見ない火の見櫓なんかもあったり。

トラクターがたまに走っている

時折トラクターを追い越しながら、万座から約1時間半ほどで、鹿沢温泉に到着。

新鹿沢温泉に到着

鹿沢温泉と新鹿沢温泉

正確には、鹿沢館のある辺りは新鹿沢温泉と呼ばれ、ここからもっと山の方に行ったところに本来の鹿沢温泉があるんだそうです。距離的にもちょっと離れているので、鹿沢温泉と新鹿沢温泉は区別される場合が多いんだとか。

これが鹿沢館です。

これが鹿沢館だ!

すごい!文化財みたいな重厚感漂う純和風建築。

鹿沢館の玄関

鹿沢館はタバコの販売所でもあって、玄関の軒先にはレトロなタバコの看板とタバコのショーケースが。

タバコ屋さんでもある鹿沢館

20年ぐらい前のキャビンやマイルドセブンの箱がディスプレイされていて、何だか一昔前にタイムスリップしたかのよう。

懐かしいパッケージのタバコが陳列されたショーケース

玄関の脇にはネットが張ってあって、痩せこけた雑種の犬が繋がれていました。

玄関の脇には犬が

愛想は特に良くもないですが、吠えたり噛んだりもしないので頭ぐらいは触らせてもらえます。

頭なでなで

玄関を入ると中はこんな感じ。

入ってすぐの場所には、誰かは存じ上げませんが、身分の高そうな人の写真が飾ってあります。

身分の高そうな人の写真

フロントからお女将さんが出て来て、部屋まで案内して下さいました。お部屋は建物の二階。

客室は二階

階段をあがった正面にある、やけに細い廊下の先が私たちのお部屋です。

やけに狭い部屋までの通路

窓からちょうど玄関が見下ろせる、ベストポジションのお部屋。広さは10畳ぐらいなんですが、まぁこんだけあれば充分だよね。布団の上げ下ろしは各自で。

玄関先が見下ろせる、ベストポジションの部屋

窓の桟なんかにも、すごい年代を感じます。いい宿見つけちゃったな〜。

窓の桟の細工とかも凄い

ではでは、さっそくお風呂へ。一階のロビー脇には、大昔の竹製のスキー板やストックなどがたくさん展示されています。

一階に展示された年代物のスキー用具

鹿沢館はスキー宿でもあるんですね。秋口に来たんであんまり実感ないですが、この辺りは真冬はかなり積雪するようです。

すごいな、このビンディングとか、どうやって使うんだろう?

昔のスキー板

お風呂に行く途中の通路には、スキー宿らしく乾燥室と書かれた扉がありました。

乾燥室を覗いて見る

中を覗くと通路の先には建物の脇にあったガレージに繫がっています。

乾燥室への通路

スキーシーズンは、ここから出入りするんでしょうね。

乾燥室出入り口

お風呂は、男女別の内湯が各1のみ。

お風呂は、男女別の内湯が各1のみ

泉質はマグネシウム-ナトリウム 炭酸水素塩泉。源泉分析表によると源泉名は雲井の湯(県有泉)とあり、ここのお湯は共同源泉からの引き湯ということなんでしょうか。

鹿沢館女湯

泉温は湧出時で47.5℃とやや熱め。源泉かけ流しなので、湯船にちょっと水入れた方が入りやすいかもしれません。

お湯は無色透明ですが、湯船の底には大量の湯の花が沈殿しています。湯船の縁も、成分が結晶してこの通り。

成分がこびりついてガビガビの湯船の縁

浴室の窓を開けると、裏には他所の倉庫みたいな建物が見えますが、基本人通りはほぼ無いので暑い時期は開けっ放しで入っても問題無さそうです。

浴室の窓を開けた景色

窓のすぐ真下の土は耕してあって、コマクサが植えられていると書いてありましたが、まだシーズンではないのか、小さな芽がちらほらと生えているだけでした。

やってけてるのか心配になるほど良心価格『嬬恋高原 つつじの湯』

風呂上がり、しばらくのんびりしてから、長野街道沿いにあった日帰り温泉施設嬬恋高原つつじの湯に行ってみることにしました。

日の傾いて来た嬬恋高原

キャベツ畑を眺めながら走ること5分程で、つつじの湯に到着。

嬬恋高原つつじの湯外観

入浴料は大人600円。檜風呂や露天風呂、サウナなど様々な種類のお風呂が楽しめる施設なのですが、凄いのは入浴料600円の中に岩盤浴の料金も含まれているという、未だかつて例を見ない、スーパースペシャル良心価格だということ!

岩盤浴って好きなんだけど、別料金取られたり順番待ちで長いこと待たされたりして、面倒くさくてなかなか行けないでいたのですが、つつじの湯の岩盤浴は10床以上あるので、連休の夕方の訪問でしたが順番待ちも全くありませんでした。

凄いなぁ、こんなんで元取れてんのかしら。

温泉の方の泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。新鹿沢温泉とは違って黄色っぽく濁った半透明のお湯でした。

これで600円って、安過ぎでしょ?絶対また来るわ、ここ。

館内には、日帰り温泉によくある食堂も併設されています。鹿沢館は今回飛び込みだったこともあって夕飯が付かないため、ここなら食事と生ビールなどもあるし、一旦バイクを宿に置いてからタクシーで夕飯だけ食べに来る手もあるな。

嬬恋村のタクシーは、いつでもどこにでも来てくれるわけではない

早速、フロントでタクシー会社の番号を教えてもらってかけてみると、この辺りにはタクシー会社は10キロほど離れた万座・鹿沢口駅前に一社しかなく、数メーターの短距離の利用でそんな遠くまで迎えに行くのは無理、と断られてしまいました。

何〜?まぁそうだよな。

という訳で、今日は宿から歩いていける距離にある食堂に行くことにしました。

黄昏の嬬恋村

新鹿沢温泉唯一の飲み屋『けんちゃん食堂』

宿の前の緩やかな下り坂を歩いて約20分。タクシーがあるんなら利用したいところですが、まぁ真冬でもなければそれほど歩くのが大変な距離でもありません。都会育ちのツレは、たかが20分でもブーブーでしたが。

宿の近くにもう一軒小さな食堂があったのですが、夜は営業していないようでした。

けんちゃん食堂まで夜道を歩く

お店に到着。店の名前は『けんちゃん食堂』です。

けんちゃん食堂外観

宿の人はこの店のことを「ラーメン屋」だとか「焼肉屋」だとか言っていて、結局何屋さんやねん?と思っていたら、店の入り口は換気扇から吐き出される肉を焼く煙で真っ白。どうやら焼肉屋なのかな?

店内はほぼ満席で、ほとんどのテーブルでは小型のコンロで焼き肉を焼いていました。

席について、早速注文しようとすると、満席の店内で忙しく動き回っていた店のおばちゃんに

「今忙しいから!いっぺんに言われても無理です!」

と、凄い剣幕で怒鳴られてしまいました。一気にしゅんとなるツレ。えー、いきなり来たばっかの客にそりゃねーよ。

しかし、近辺にはここしかご飯食べられるとこないんだし、怒鳴られてもなんでもここで食事をするより他ありません。

けんちゃん食堂店内

厨房には、おばちゃんの息子夫婦らしきが忙しそうに働いていますが、あれがけんちゃん?いや二代目っぽいよな。もしかしたら、娘の旦那かも・・・

ビールだけは割とすぐに持ってきて下さったので、そんなことを考えながらしばらくおばちゃんの手が開くのを待っていると、私たちの来店をピークに満席だった店内がぼちぼちと空き始め、ようやくおばちゃんが注文を取りに来てくれました。

「ごめんなさいねぇ〜、お待たせして」と、さっきの感じからは想像できないぐらい愛想のいいおばちゃん。

ちょうど私たちが来たタイミングで焼き肉は品切れとなってしまったそうなので、メニューを見ると、焼き肉以外のメニューは一品料理とラーメン。宿の人が「ラーメン屋」だとか「焼肉屋」だとか言ってたのはこういうことだったのね。

注文したのは、おつまみのモツ煮。焼肉屋だけあって、フワフワでやわらかなとっても美味しいモツでした。

けんちゃん食堂のモツ煮は旨い

野菜炒め。

がつんとこってり味

そして、お店の看板メニュー『けんちゃんラーメン』を注文。

そういえば、昔インスタントラーメンで志村けんの似顔絵がデザインされた『けんちゃんラーメン』ってありましたね。

けんちゃん食堂のけんちゃんラーメンは激辛が売りで、辛さは普通・小辛・中辛・大辛の中から選べます。今回は中辛を注文。おばちゃん曰く、「本当にめちゃくちゃ辛いけど大丈夫?」

出て来たのは、真っ赤なスープの如何にも辛そうな野菜炒めラーメン。盛りもかなりいいです。

けんちゃんラーメン

さてそのお味は?う〜ん、確かにかなり辛いですが、地元のステーキハウス『ビリー・ザ・キッド』の激辛スープで日頃から鍛えている私たちには、この程度の辛さなら屁でもありませんでした。大辛でもいけたかもな〜。イメージとしては、辛ラーメンみたいな感じの味でしょうか。もっと辛いけど。

鹿沢館の宿泊客は、連休なのに私たち一組だけ

お腹いっぱいになったし、また来た道を歩いて引き返しますかね。

辿り着いた鹿沢館は、周りの煌煌と灯りのついた宿の中で唯一、もう廃業してしまったかのように薄暗く静まり返っていました。

どうやら鹿沢館には、今日は私たち以外宿泊客が誰もいないみたい。

夕飯を食べに出た時には、フロントの前の談話室のようなところで、日帰りのお客さんが何組もだべっていてにぎやかだったのですが、まさか連休中に私たちしか泊まり客居ないなんてね・・・

もう一度お風呂に入って就寝。ツレは夜中に一度起きてお風呂に入りに行ったみたいですが、私は朝まで眠ってしまいました。

しかし、これだけだだっ広い建物に私たち二人しかいないなんて、私一人夜中に起きたとしても、怖くてお風呂独りで行けなかったかもな。

夕飯はそもそも作っていないのかも?

そういえば、予約の電話を入れた際に当日飛び込みだから食事が付かないようなニュアンスで宿の方はおっしゃっていましたが、後日宿のHPを見るとひょっとすると夕食はそもそも作ってないのかもしれません。

翌朝7時半、夕飯は付きませんでしたが朝食は用意していただけました。目玉焼きとかシャケとか、よくある旅館の朝食でしたが、とても美味しかったです。

だだっ広い食堂に二人だけ

嬬恋の朝は、10月半ばともなるとストーブが必要です。このだだっ広い食堂、いっぱいになることなんてあるのかな?

でも、その割には掃除とかはしっかり行き届いていて、人の来ない経営状況のヤバい宿特有の変な空気とかあんまり感じないんですよね、この宿。スキーシーズン以外客が見込めないから、他の時期はセーブしてるんでしょうか。

食後、館内を探検してみました。二階にある宴会場を覗いてみると・・・

宴会場の隅の棚に、『ヤング歌謡曲』なる小冊子が置いてあるのを発見!

ヤングってのがそもそも古い

どんなヤング向けの曲が掲載されてるのかと開いて見ると、福山雅治の桜坂とかも入っていて、意外にそこまで古いわけでもないのか。ばんばひろふみとかもあるけど。

意外とそこまで古くないラインナップ

この宴会場で最後に宴会やったのって、いつごろなんだろう。でも、ここも食堂同様かなり綺麗に手入れはされてるんで、ハイシーズンにはたまには使われてるのかもね。

お風呂の前の通路の窓から外を覗くと、建物の裏にコンクリート製のやや新しい建物が増設されているのを見つけましたが、行ってみると建物の入り口は閉ざされていました。

古い建物の裏にはコンクリート製の若干新しい建物が

火事で新鹿沢温泉に移転してきた鹿沢館

館内には鹿沢館ゆかりの写真や絵画があちこちに飾られています。へ〜、昔は宿の真ん前がゲレンデになったんだ。

ゲレンデと鹿沢館

しかし、この絵なんかを見ると、鹿沢館って裏にもっと大きな建物があったみたいですけど、そっちはもう取り壊されてしまったのかな?

鹿沢館を描いた油絵

チェックアウトの際、あの絵のことを宿の人に聞いてみると、描かれている建物は火事で焼けてしまって今はもうないんだそう。

後日火事のことを調べてみて分かったのは、この新鹿沢温泉にある宿は全て、昔はここからさらに山の方にある鹿沢温泉にあったのですが、大正7年の火事によって温泉街が壊滅状態となり、紅葉館という旅館一軒を除き全てが現在の場所に移転したんだそうです。

確かに、ゲレンデ越しに見える鹿沢館の写真とか立地的にあり得ないような感じがしたんですが、あの写真は今の場所で撮影されたのではないんでしょう、おそらく。

ではでは、チェックアウト。宿を出ると、表の駐車場の片隅に巨大な鬼瓦が置いてあり、察するにこれが火事に遭う前の建物の瓦だったんでしょう。

昔の鹿沢館の鬼瓦

鹿沢館は、掃除も行き届いてて建物も雰囲気あるし、お湯も宿の人もいい感じで玄関先にはお花を飾る余裕のある、全然寂れる要素なんて一切感じられない宿なんですが、何で流行ってないんだろう?冬場はもうちょっと人来るのかな?食事付かないけど、安いんで皆さん泊まりに来て下さい。写真撮って来れませんでしたが、人見知りなネコちゃんもいるし。

ではこれから、帰り道すがら川原湯温泉に向かいます。

・・・つづく

新鹿沢温泉 鹿沢館へのアクセス

住所:群馬県吾妻郡嬬恋村大字田代1017-58

Tel:0279-98-0008

URL:http://www.kazawakan.com/

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