新ブログ「べっぷ移住物語」

東北 秋田県

八幡平温泉郷・後生掛温泉、蒸ノ湯温泉、玉川温泉

2015/09/05

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黄金崎不老ふ死温泉を後にした二人は、日本海沿岸を南下しつつ内陸を目指します。

次なる目的地は秋田県の内陸部にある八幡平温泉郷。ここには2009年の夏にも来たことがありましたが、とても一度で満足が行くほど温泉を回ることが出来ず、いつか必ず再訪したいと常々思っていた場所でした。

2009年の記事はこちら

野趣あふれるにごり湯の露天風呂 松川温泉 松楓荘

藤七温泉の一軒宿、彩雲荘の露天風呂は東北一の標高

しかし昨日の天気予報では、今日これから向かう秋田県の内陸部は夜半にかけて降った集中豪雨で川が氾濫し、局地的に浸水や冠水などの被害が出ているそうです。温泉なんて楽しんでる場合じゃないってことにならなければいいけど。

不老ふ死温泉を出発した時には、天候は時折パラパラと雨が降る他は曇り空でしたが、数十分走ると叩きつけるような勢いで大粒の雨が降り始めました。

不老ふ死温泉のある深浦町には、神秘的な青い水を湛える十二湖などのぜひ立ち寄っておきたい名所もいくつかあったのですが、この悪天候ではそんな場所に寄る気にもなれず、土砂降りの空模様の下ひたすら南に向かって走り続けます。

土砂降りの中日本海を秋田方面へ

秋田県の県境を越えしばらく進むと、徐々に雨脚が弱まって来ました。どうやら途中で雨雲と行き違ったようです。

能代東ICから秋田自動車道に乗り大館方面へ。

能代東から秋田道で大館方面へ

しかし、ものの10キロほど走った二ツ井白神ICで秋田道は終点、強制的に一般道へ降ろされてしまいました。秋田道と並走する羽生街道に合流し、さらに内陸を目指します。

二ツ井白神で秋田道は終了、一般道で東を目指す

大館南バイパスでさらに東へ。大館南バイパスは、まるで高速道路と見紛うばかりの立派な高架道路で、あっという間に鹿角市に到着・・・あれ?鹿角って旅の初日に東北道を下りた十和田湖インターのとこだよね?スタート地点に戻って来てしまいましたが、東北の内陸は大きな山が多いこともあり、何パターンもルートが選択出来ないのでこういうこともあります。

鹿角の市街地を抜け、国道341号線で角館方面に向かうと、沿道は田園風景から山の中へ。

田園地帯から山間部を目指して走る

八幡平山頂に向かうアスピーテラインに逸れた瞬間、空気が突然ひんやりとした山の空気に変わりました。

山頂に向かう途中、通り沿いに何やらもうもうと湯気を立ち上らせている場所がありましたがが、ここは近くに宿や温泉施設もなくどこかの源泉という訳では無さそうです。一応道路脇に管理会社の名前が記されていましたが、将来的に何か造る予定でもあるんでしょうか。

アスピーテライン入ってすぐに現れる湯けむり

さらに山頂に向かって進みます。

アスピーテラインを山頂に向かって進む

つげ義春が描いた鄙びた湯治宿、後生掛温泉の今は・・・

アスピーテラインに入って10分ほどで、最初の目的地である後生掛温泉に分岐する道がありました。今回は、この後生掛温泉かもう少し先にある蒸ノ湯温泉ふけの湯、または再び国道341号線に引き返し、田沢湖方面にさらに10キロほど進んだ玉川温泉のいずれかに泊まる予定です。

後生掛温泉は、アスピーテラインから分岐する林道のような細い道の先にあります。以前私たちが八幡平に来た時には、分岐の前を通過しただけだったので、建物を実際には見るのは今回が初めて。

後生掛温泉を見るのは今回が初めて

案内の看板に従って進むと、目の前に巨大な沼地のような源泉と、その奥には立派なホテルのような宿の建物が見えてきました。

後生掛温泉の全貌!

鄙びた温泉地を愛した漫画家つげ義春のオンドル小屋という短編に、1960年代の後生掛温泉の様子が描かれています。

つげ義春/オンドル小屋

現在の後生掛温泉は、つげ義春のイメージからするとあまりにも近代的過ぎて、ちょっと拍子抜けしてしまうほどです。

近代的な後生掛温泉の建物

さらに進むと旅館部の建物の前に到着。

後生掛温泉旅館部

湯治部は旅館部の裏手の、プレハブの建物です。

湯治部だと食事は自炊になるため、事前に食料品の調達が必要なのと、旅先ぐらい誰かが作ってくれた物を食べたいという私の強い要望から、今回は旅館部の方に空室の確認を取りました。

後生掛温泉の玄関

運良く本日は二食付き10,000円の部屋に空きがあるとのこと。完全に後生掛温泉に宿泊するつもりになっているツレに、一応他の場所も見てから決めようと促して、とりあえず後生掛温泉を後にしました。

ワイルドな露天風呂が魅力、蒸ノ湯温泉ふけの湯

次なる目的地は蒸ノ湯温泉。ふけの湯という旅館が一軒だけの温泉地です。後生掛温泉からアスピーテラインを東に5分ほどで、後生掛温泉と同じように温泉への分岐の入り口に、蒸ノ湯温泉のバス停と案内の木製の看板が立っています。

蒸ノ湯温泉を目指しアスピーテラインをさらに進む

蒸ノ湯温泉ふけの湯は、近代化された後生掛温泉と対照的な感じの、山小屋風の素朴な雰囲気の宿でした。

山小屋風のふけの湯の外観
ふけの湯

宿の反対側から、ダートが谷に向かって続いています。立ち上る湯けむりから察するに、この下に露天風呂でもあるのでしょう。

谷から立ち上る湯けむり

蒸ノ湯温泉ふけの湯は八幡平ではちょっとお高め

宿のフロントで本日の空室を尋ねると、二食付きで14,000円の部屋に空きがあるそうです。素朴な見た目に反して結構いい値段すんのね・・・

ふけの湯のロビー

まぁでも、露天風呂はあの立地じゃ夜は入れないだろうから、だったら後生掛温泉の方が値段も安いし内湯も広そうだからいいかな。

もう一つの候補だった玉川温泉は、ツレがあんまり乗り気じゃなかったので、明日の朝にでも立ち寄りで済ませることにしました。

私も玉川温泉というと、医者から見放された重い病気の方々が冬場1シーズンかけて本気の湯治をするイメージで、我々のような浮ついた観光客が心から楽しめる雰囲気なのか?という不安もありました。というわけで、今回は消去法で後生掛温泉に泊まることにします。それにしてもさすが平日、完全に買い手市場ですわ。毎回これぐらい簡単に宿が取れれば楽でいいんだけど。

先に電話で後生掛温泉に宿泊する旨を伝えて、蒸ノ湯温泉の露天風呂に入って行きましょうかね。

受け付けで大人600円を支払います。これまた、黙って勝手に入ってもバレなさそうなユルユルのシステム。谷に向かう坂道を下ると、最初にあるのは女性専用の露天風呂で、その奥に男性露天があります。

ふけの湯の露天風呂

男性用は混浴です。開放感もあるし広いので、女性も入れそうならば男湯の方に入って見ることをオススメします!

泉質は、敷地内に単純泉と弱酸性泉の源泉が三本あるそうです。

湯船に溜まったお湯は白くて一見硫黄泉のようですが、手に取ると細かい泥が溶け込んで白く濁っていることが分かります。湯船の底にも分厚く泥が堆積していました。

湯船の底にはタップリ泥が堆積している

樽風呂や檜風呂、オンドルなどまるでアミューズメントパークなふけの湯

この谷には、他にも混浴の樽風呂や檜風呂があります。一旦服を着てそちらの方に歩いて行くと、道の脇に簡単な囲いを付けただけの小さな小屋が見えてきました。

とても小さなふけの湯の岩盤浴

「ひょっとして、玉川温泉に近いしここでも岩盤浴が出来るのかも?」と思って中に入ってみるも、特に温かいとかそんなこともなく。何これ?で、後日調べてみたらやっぱりこれはオンドル小屋だったんだそうです。天然岩盤浴未経験なんで、屋外の岩盤浴ってこんな控えめな温度なんかな。

樽風呂に到着。脱衣所は男女別ですが、湯船は全て混浴です。この開放感!極楽、極楽〜♪

しかし、大雨が降ったりしたらこれら全部入れなくなるので、予約して来るのはかなりの博打です。蒸ノ湯温泉へお越しの際は、なるべく天候のいい時期に、日の高い時間帯を狙ってお越しください。

風呂上りは、お湯に含まれている細かい土がベビーパウダーのような働きをして、肌の表面がサラッサラになります。一見強めのお湯に見えるんですが、予想外肌に優しいお湯でした。

アミューズメントパークなふけの湯に対し、まるでスーパー銭湯な後生掛温泉

ではでは、蒸ノ湯温泉の露天風呂を堪能したところで、今夜の宿の後生掛温泉に引き返すことにしましょう。

後生掛温泉の旅館部の建物は、駐車場のある高台から沼の方に向って下に伸びている構造で、私たちの部屋は新しく改装されたような綺麗な和室でしたが、六畳ほどの広さでかなり狭く、窓からの景色も全くありません。

後生掛温泉10,000円の部屋

これで一万円とは、かなり強気ですね。

お風呂は旅館部専用の小さな内湯がある他は、全て湯治部の建物のある谷側にあります。

後生掛温泉の大浴場は湯治部の近くにある
大浴場遠いお・・・

大浴場入口に到着。家族風呂や混浴はありません。

大浴場入口

巨大な浴室には七種類もの様々な湯船があり、まるでスーパー銭湯のようです。

後生掛温泉内湯

手前の大きな湯船が神経痛の湯、その奥は超音波風呂みたいな感じで下から泡が出る火山風呂。

火山風呂

その他にも打たせ湯や泥湯、浴室の奥の扉から外にでると、申し訳程度の小さな露天風呂もあります。

後生掛温泉の内湯に併設されている露天風呂

泉質はふけの湯と同じような感じの泥湯でした。

浴室内には一般的なドライサウナの横に、後生掛名物の箱蒸し風呂があります。

後生掛温泉

ツレ渾身の自撮り画像。ボケボケ。

箱蒸し風呂に入るツレ(自撮り)

秋田の郷土料理を初体験。きりたんぽ、そして謎の『けいらん』とは?

夕食は広間で。

後生掛温泉の夕食

席につくと、給仕係の人が鍋の固形燃料に火を付けに来ました。

きりたんぽ鍋

「きりたんぽは煮込むとドロドロになってしまうので、頃合いを見て食べて下さい」とのことですが、私きりたんぽ鍋初体験なので、どういうのが食べ頃なのか・・・箸で軽く切れるぐらいの硬さになってから頂きました。美味しかったのでまぁこれで良かったんでしょう。

ご飯を注文すると、一緒にお吸い物も出てきました。

謎の吸い物『けいらん』

なんじゃこりゃ??

これは鹿角市の伝統料理のけいらん。何と、中に入っているのは鳥の卵のような形のあんこ餅!!

けいらんの具はあんこ餅!

しかもあんこには黒胡椒が効いているそうで、恐る恐る食べてみると、あんこと黒胡椒が不思議と合うんだわ。

へぇ、これ何か普段の料理にも応用できないかしら?

地元産のリンゴで造ったアップルワインも美味しかったです。

八幡平名物アップルワイン

食後、涼みに表に出ようと建物の玄関に行くと、フロントマンに「クマが出るのであんまり遠くまでは行かないで下さい」と念を押されました。

表に出ると、遥か北の空が稲光でピカピカ光っています。うわぁ~、あの雲こっちに来るのかな・・・

稲光で光る北の空

しばらくすると雨が降り始めたので、急いで建物の中に入りました。

オンドルがあるのは湯治部だけ

寝る前にもうひとっ風呂浴びることにしましょう。

旅館部の談話室には情けない表情のコグマの剥製が飾られていますが、この辺りで出没したクマなのかな。このサイズなら出てもカワイイな。

談話室にクマの剥製が
情けない顔のクマの剥製

夕方スルーした湯治部の方もちょっと覗いてみることに。

湯治部の通路

湯治部の建物には、通路にもオンドルの熱気が充満していました。

そういえば、オンドルって旅館部の方には無いんですね。ちょっと体験してみたかったな。

日本一の強酸泉、玉川温泉の内湯はまさに薬湯

翌朝、チェックアウトを済ませ、玉川温泉に立ち寄ってから八幡平を後にします。昨夜の雨は深夜には嵐のような豪雨になりましたが、今朝は上がっていました。

国道341号線まで引き返し、田沢湖方面へ。玉川温泉は、国道からさらに林道のような細い道を谷に向かって下って行きます。

谷まで下りる途中に、大きな駐車場がありました。えっ?ここから歩いて行くの?入り口にいた係の人に尋ねると、バイクは下まで直接エントリー出来るとのこと。

バイクは温泉街まで行ける

玉川温泉には小さな建物がいくつも建っていて、建物外観の色調なんかも統一されており、熊本県の黒川温泉みたいですが、これらは全部一つの宿。

小さな建物が密集する村のような玉川温泉

谷底まで降り切ると、食堂や『大浴場』と書かれた建物が密集する場所に出ました。観光客で溢れ返る夏の玉川温泉には、危惧していた悲壮感などは微塵も感じられません。

玉川温泉

食堂の前にバイクを停め、大浴場の建物へ向かいます。玄関のすぐ脇に受付があり、受付の人に玉川温泉の名物である岩盤浴を利用したい旨を伝えると、何と施設内に二ヶ所ある岩盤浴のうち、屋外の方は昨夜の大雨で使用中止、そしてもう一つの屋内の施設は予約で埋まっているとのこと。

玉川温泉大浴場

屋外岩盤浴は、雨の後は使用禁止になることも・・・

2012年の2月、玉川温泉の岩盤浴にいた人が雪崩に巻き込まれて亡くなった事故は記憶に新しいですが、そのせいなのかどうなのか、屋外の岩盤浴は安全基準がシビアになっているのかもしれません。八幡平まで来て、オンドルも岩盤浴も体験できないとは・・・

仕方がないので、大浴場の内湯にだけ入って行くことにします。とは言え玉川温泉の内湯は、日本一とも言われるph1.2の強酸性を誇るとても個性的な泉質の温泉。大浴場だけでも充分特別な体験が出来るはずです。

しかし受付の人が「今ちょうど券売機と両替機の両方が小銭切れで、どこかで両替して来ないと券が買えない」と言います。そりゃこんな山ン中じゃ、小銭の準備も大変でしょう。風呂あがりの水分補給と両替を兼ねて、ジュースの自販機でお茶を購入。

八幡平へお越しの際は、事前に小銭を多めに準備しましょうね〜。

大浴場には源泉100%の浴槽と50%の浴槽があり、さらに50%の方はあつ湯とぬる湯に分かれています。

玉川温泉内湯

写真は玉川温泉 写真・画像【楽天トラベル】より。

とりあえず、入りやすそうな50%のぬる湯へ。死にそうな人が元気になるというのもうなずける、じんわりと体の芯まで効いてくるような感じのお湯です。後生掛温泉もとっても良かったのですが、ここの温泉ももっと時間をかけて堪能してみたかったな。

そして、満を持して源泉100%の浴槽へ。

前の記事に、青森県の黄金崎不老ふ死温泉で温泉が体に合わず、軽い蕁麻疹のような症状が出たことを書きましたが、強酸性のお湯が案の定掻きむしった跡にかなり滲みます。それでも、10分ぐらいどうにか頑張って浸かっていたのですが、飲泉もしてないのになぜか歯茎がズキズキガンガンしてきて、堪らずお風呂から上がりました。

何で歯茎やねん・・・

しかしこの時から急激に、以前からの持病だった歯肉炎が快方に向かったのは、やはり温泉パワーだったのでしょうか。真相は不明。

楽しかった旅もそろそろ終盤に差し掛かり、これから関東方面に引き返すため東北道を目指します。

今度は岩盤浴が利用できる時に来たいですね。

多分この遊歩道の先に屋外岩盤浴場があるんだと思うんですが、岩盤浴が出来ないのに見に行くのも癪なので、今回は自然研究路の散策はパスしました。今思えば、岩盤浴場の写真だけでも撮って来たら良かったな。

天然岩盤浴は自然研究路の先

・・・つづく

八幡平温泉郷 後生掛温泉へのアクセス

住所:秋田県鹿角市八幡平字熊沢国有林

Tel:0186-31-2221

URL:http://www.goshougake.com

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