新ブログ「べっぷ移住物語」

鹿児島県

市街地から15分!民宿「ガラッパ荘」の絶景露天風呂

2016/05/21

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天長フェリーで天草諸島の東に浮かぶ「諸浦島」へと上陸した私たちは、九州本島の南の内陸にある伊佐市を目指し車を走らせています。

諸浦港から長島を目指す

九州は古くから海上交易で栄えた土地柄、瀬戸内側の海沿いや長崎、佐世保などの大きな港の周辺は、東京から遠く離れた最果ての地とは思えないほど発展していて、前回初めて九州を訪れた時にはその都会ぶりに少し拍子抜けした記憶がありましたが、島原や天草諸島の風景は、町の方にはない大らかで純朴な魅力で溢れていました。

しかし今回は、時間的な都合で天草諸島は通過せざるをえません。さよなら天草、いつかまた。

諸浦島の町並み

諸浦島は、途中の長島を介して九州本島と橋で繋がっているので、国道を東へ進めば、鹿児島県の西の端の出水(いずみ)市に入ることができるはずです。

黒くも大きくもない「黒之瀬戸大橋」で九州本島へ

黒之瀬戸大橋

諸浦港から県道を南へと進み、国道389号線に合流するとすぐに鉄筋の橋が現れました。

この橋は黒之瀬戸大橋という、長島と九州本島を結ぶ連絡橋です。しかし「大橋」というにはあまりにも小さく、「黒の」といいつつ黒くもなく、しかも瀬戸大橋と混同しそうなまぎらわしい名前を持つという、芸能人で言ったら「ナニワのモーツァルト」みたいな橋です。

町があちこちに点在する南九州はまるでRPGワールド

ぼーっとしてたら海を超えたとは気が付かないぐらいの距離で、九州本島へ上陸。田畑と住宅が続く国道を進むこと30分ほどで、出水市の市街地に入りました。想像以上に大きな街で、大型のスーパーや商店街なんかもあります。グーグルマップで見た印象だと、伊佐市もこの出水市ぐらいの規模のようです。

30分ほど進むと、出水市の市街地は終了。南九州は山がちな土地柄、町から町へと移動する際はたいてい、いくつも山を越えなければなりません。

出水市と伊佐市の間の山

他所の地域では、出水市ぐらいの規模の町が突然始まり突然終わるということはあまりないのですが、九州はまるで広大な大陸のあちこちに小さな町や王国が点在するRPGの世界のようです。実際、城壁こそありませんがかつてはこれらの市街地が、それぞれ独立した王国みたいなもんだったんでしょう。

山道に入ると、「出水市」というだけあり通り沿いに湧き水の給水所がありました。今夜宿で飲む水は、ここで汲んで行こうと思います。

湧き水の多い出水市

山道を下りきったあたりで、突如として伊佐市の市街地に入りました。今夜の宿のガラッパ荘は、当日の予約だったため夕飯が準備できないそうなので、宿に向かう前に今夜の夕飯を購入して行かねばなりません。

伊佐市の市街地

チェーン店の巨大看板が立ち並ぶ、よくある郊外の国道沿いの景色の中を、スーパーを探して進みます。しかし、町中には大きなスーパーが何軒かあったものの、どこも惣菜や弁当はほぼ売り切れ状態。連休中だからでしょうか。

伊佐市の市街地に到着してから数時間、ようやく巨大ホムセンの一角にあった惣菜売り場で夕飯と酒、明日の朝食を購入することができました。

南九州の端午の節句には欠かせない「あくまき」

ところで、余談ですが今回伊佐市のスーパーやホムセンを周っていた時、どこのお店にもなぜか入り口近くの特設コーナーに、竹の皮が山積みで販売されていました。

何これ?ちまき?と思いきや、これは南九州の内陸部で端午の節句に食べられているあくまきという和菓子を作る際用いられる物なんだそうな。あー、なんか秘密のケンミンSHOWで見たような記憶が…

あくまき

画像はWikipediaより。

作り方を調べてみると、「予め一晩ほど灰汁(あく)に漬けて置いたもち米を、同じく灰汁または水に一晩漬けておいた孟宗竹の皮で包み、麻糸や孟宗竹の皮を裂いて作った紐で縛り、灰汁で3時間余り煮て作る」という、かなりめんどくさそうな料理なんですが、竹の皮が山積みで売られているということは、家庭で作る人もかなりいらっしゃるってことなんでしょうね。

ひょっとすると、探せば店のどこかにあくまきの完成品も売られていたのかもしれません。どんなもんかちょっと食べてみたかったな、あくまき。

伊佐市から15分の絶景露天風呂「民宿 ガラッパ荘」

予想外の場所で時間を食ってしまい、すっかり日のくれた道を町を背にして進みます。宿の人によると、ガラッパ荘は伊佐市の市街地から車で15分ほどだそう。ガラッパ荘には川沿いに開放的な露天風呂があるのですが、伊佐市が思ったよりも大きな町だったので、15分やそこら移動したぐらいで川原に露天風呂が作れるような場所に到着できるのかと、少し心配になります。

10分ほど走っても周りは住宅街の中。そろそろ目的地に着こうかという辺りで、ようやく農地が広がるだだっ広い場所に出ました。

ガラッパ荘の近くの道

到着。畑の先には、民家にしては大きな二階建ての建物の前に明かりか灯っています。やっぱり雲仙からは遠かった…

ガラッパ荘に到着

ガラッパ荘の玄関先まで来ると、通りを挟んだ反対側の民家の庭先ではアウトドア用のテーブルセットを並べて、ワイワイ楽しくバーベキューパーティの真っ最中。どうやら宿の人はそちらで宴会中だったようで、私たちの車を見て宿のお嫁さんらしい女性が出て来られ、部屋まで案内して下さいました。

建物の1階は居酒屋と休憩室も兼ねたロビーになっていて、客室は2階です。

つやつやの板張りの廊下の両脇には、ズラッと客室の扉が並んでいて、廊下の一番奥に冷蔵庫と電子レンジ、廊下の中程に流し台があります。

ガラッパ荘の二階

しかし、てっきり宿泊客は私たちだけだと思っていたら、しんと静まり返った廊下のどこからか、小さなテレビの音が漏れ聞こえてきます。

私たちが通されたのは、先客のいる部屋の一つ隣で、10人ぐらいは泊まれそうなものすごく広い部屋でした。

めちゃくちゃ広いガラッパ荘の客室

まずは夕飯にしましょう。買ってきた惣菜を机の上に並べてみると、明らかに買いすぎですね。腹減った状態でスーパー行くとろくなことが無いです。宿の人はバーベキューやってんだよな~、いいなぁ…

今までの経験では、食事が準備できないと言われた時でも、なんだかんだでありあわせの物で作ってくれたりすることもよくあるのですが、ガラッパ荘はそういう融通は聞いてくれない模様。まぁ町から近いからな。

それにしても、フェリーが予告なく何十分も遅れてきたりするあたりもそうですが、南の国の人たちは客商売の捉え方が我々とは違うんだろうなぁと感じます。日本式の過剰な心遣いやサービスって、便利な反面巡り巡って「これぐらい融通効かせてくれるのが常識でしょ?」で、結局自分自身が働く環境でもサービス残業休日出勤当たり前みたいな風潮になってしまうと思っているので、客がいようが「私は今日は遊びますよ」という姿勢を貫くガラッパ荘のようなあり方は、私は大いに見習うべきだと思っております。


ちなみに、部屋の備品はテレビとエアコンぐらいで、畳敷きの簡素な作りですが、民宿には珍しく室内にトイレが付いています。

しかもトイレのドアの横にはガラス張りのドアがもう一つあり、もしや風呂?と思って開けてみると、中は押し入れになっていました。

風呂かと思ったら押入れ

のんびり営業のガラッパ荘、一階は居酒屋だけど週末はやってないことが多い

食後はお風呂へ。ガラッパ荘には、件の開放的な露天風呂の他に内湯と半露天の内湯があり、まずは露天風呂へ。露天風呂は建物の裏の川沿いにあり、玄関から一旦外へ出て裏へ回ると、川沿いに下りていく階段があるそうです。

本来ガラッパ荘は素泊まり民宿ですが、宿の一階が居酒屋になっているので、宿泊客は居酒屋の方で食事を食べることができます。しかし今日は、バーベキューパーティの予定が入っていたからか、居酒屋の方は閉めてしまっていて食材も何も準備していなかったそうです。

また宿の人の話では、居酒屋の客の大半は地元の人で、土日祝日はほとんどお客さんが来ないらしく、宿泊の予約が無ければ閉めていることが多いそうです。

この階段の先に露天風呂があります。内湯は日帰りでも利用できますが露天風呂の方は宿泊者専用で、宿泊者は多分夜中でも勝手に建物から出て入りに行っていいとは思いますが、いかんせん真っ暗で景色も何も見えない上、足元も見えないので危ないです。

露天風呂への階段

夜の露天風呂は真っ暗。これはこれでいいんですが、また明日景色を見に改めて入りに来ることにしました。

夜のガラッパ荘露天風呂

この辺りの方言でガラッパ=河童のことらしい

河川敷の斜面に建つガラッパ荘の建物は玄関が二階にあり、内湯はロビーの下の階になります。階下に降りる階段の脇には、ガラッパ荘の名前の由来となった河童のオブジェがずらっと並べられた飾り棚がありました。

河童のオブジェが並んだ飾り棚

内湯は源泉掛け流しの炭酸水素塩泉で、24時間入ることができます。湯温はかなり熱め、お湯も新鮮で泉質は素晴らしいのですが、衛生面にやや問題有りで、湯船の壁面が苔生したような緑色に変色し少しヌルヌルします。

ガラッパ荘内湯

窓のサッシのレールから、30センチ以上育った雑草が生えているのにはちょっと笑ってしまいました。しかし、廊下や客室などその他の場所では不衛生さは全く感じないので、掃除が雑だというよりぬめりが出やすい泉質なのかも知れません。

こどもの日スペシャル!ガラッパ荘の「鯉のぼり風呂」

翌朝、昨日の晴天とは打って変わって小雨の降る中、建物の裏へ回ると、そこには一面に無数の鯉のぼりが。こどもの日にこういうイベントが行われているという事前情報全く無かったんですが、はからずも素晴らしい時期に来ました。

こどもの日スペシャル鯉のぼり風呂

しかし残念ながら、この天候では鯉のぼりはどんよりと垂れ下がって、全く元気がありません。天気の良かった一昨日にガラッパ荘に来れていたらと思うと、後悔しきり。


露天風呂は内湯よりもぬるくて入りやすいです。ただ、こちらも湯船はあまりマメには掃除されていないようで、壁面に藻が繁殖し内湯以上にヌルヌルします。まるでその辺の庭の池にお湯ためて入ってるみたい。野天湯に入り慣れていない人には、少し抵抗あるかもしれません。

内湯以上にぬるぬるする露天風呂

こいのぼりは例年、5月いっぱい飾られているそうです。


もう一つの半露天の内湯は、一旦建物から出て露天風呂の階段があるのと反対側を川沿いに降りて行くと、鍵のかかった風呂の入口が現れます。

半露天入り口

半露天は新しく造られたのか、普通の内湯よりも綺麗でした。タイミングによるのかもしれませんが、半露天のお風呂が一番掃除が行き届いていて、お湯も内湯よりはぬるく入りやすかったです。

ガラッパ荘半露天

湯船に分厚くこびりついた温泉成分の結晶。やっぱり家族経営の宿で、これを完璧に綺麗にするのは大変なんでしょうね…

そうこうするうちに急激に天候が悪化し、表は数メートル離れた宿の玄関まで移動するのもはばかられるほどの、バケツをひっくり返したような土砂降りになっていました。バスタオルを被って玄関までダッシュ!青空にたなびくこいのぼりが見られなかったのは残念でしたが、朝一の小雨のうちにの露天風呂に入ることができたのは、むしろ不幸中の幸いだったのかもしれません。

ランチ営業もやってるガラッパ荘の居酒屋

ガラッパ荘は地元の方からとても愛されている温泉で、悪天候にも関わらず内湯にはすでに数人の地元の方が朝風呂に来ていました。昨日休みだった1階の居酒屋は、うどんやカレーなどのランチタイムの営業もあるみたいですが、あんまり商売っ気がないので、毎日営業してるかは不明。

ではではチェックアウト。次回こそは、一階の居酒屋で生ビール飲みたいですね。今日はこれから車で30分ほどの場所にある京町温泉へと向かいます。

・・・つづく

湯之尾温泉ガラッパ荘へのアクセス

住所:鹿児島県伊佐市菱刈川北2713−11

Tel:0995-26-2696

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