新ブログ「べっぷ移住物語」

東北 宮城県

蔵王山麓にたたずむ青根温泉『名号(みょうごう)館』

2015/09/05

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宮城県の遠刈田温泉に一泊した翌朝、チェックアウトを済ませて表に出ると、空には雨雲など見えないのに、どこからかパラパラと水滴が飛んできます。この日は朝から嵐のような突風が吹き荒れていたので、おそらく遠くに見える雪を頂いた山の方から、雪の粉が吹き上げられてこちらまで飛んで来るのでしょう。

空には雲はないのに、強風でどこからか粉雪が飛んで来る

今から目指すのは、その山の方。遠刈田温泉と蔵王温泉の間ぐらいの場所にある、峩々(がが)温泉という山奥の一軒宿に行ってみることにしました。

そういや、後々になって思ったのですが、遠刈田温泉というと数年前に、座敷わらしが住むと言い伝えられていた宿が、謎の火事で全焼した事故がありましたけど、ニュースでよく映っていた祠とか、今でも残ってたのかな。見に行けばよかった。

あんまり精度のよくないカーナビですが、見知らぬ場所ではあるのとないのとではやはり大違いですね。ナビの案内に従いしばらく走ると、山道に入りました。

徐々に標高が上がってくると、ようやく蔵王に来たな~という感じの風景になって来ました。

山道に入ると、ようやく雪国らしくなってきた!

前の車がめちゃくちゃ遅いので、景色のいい橋の上で車を停めて、記念撮影でもしようと車を降りると…

忘れてたけど、外はめちゃくちゃ寒かった!

さっ、寒いっっ((((;゚Д゚))))

車だから完全に忘れてたけど、そうだ今日は風がめちゃくちゃ強かったんだった…車って偉大だわ、今日はバイクじゃなくてよかったー!

山の風景は完全に冬

確かに秘境の宿だけど・・・谷底にある一軒宿峩々(がが)温泉

そそくさと車に乗り込み、さらに車を走らせると、峩々温泉の案内が現れました。(漢字『峨々』になってるけど)

峩々温泉の案内にそって道を逸れると・・・

案内に従って道を逸れると…

谷底まで下る長い下り坂

おおお!どこまで降るの〜?というぐらいのながーーい下り坂。

まるで集落のような峩々温泉の建物

谷底まで降り切ると、峩々温泉の建物が現れました。峩々温泉は谷間にある一軒宿で、かなり大きな施設であることは事前に調べた時に分かってはいましたが、客室と思しき建物は、一棟貸しというか離れというか、独特な形状の長屋のような造りです。かつては湯治宿だったそうなので、その頃をイメージしたような感じですかね?

傍らを流れる川は、温泉で白く変色していた

建物の脇を流れる川は、おそらく温泉成分の影響で白く変色していました。これは期待持てそう・・・!

峩々温泉の入り口に到着。

峩々温泉入り口

しかし、入り口近くの斜面にある建物、えらいことになってまんなぁ~。雪崩かがけ崩れか?まぁ、でもこんなとこにあったら、崩れて来たって仕方ないよなー、という気分にもなります。

受付っぽい建物に、日帰り温泉の様子を聞きに行く

かなり山の中まで来ましたが、遠刈田温泉から峩々温泉までは、多分一時間もかからなかったんじゃないかと思います。意外と早く着きすぎちゃったなー、と思いながら、入り口近くの受付っぽい建物に行ってみると…

なんと!日帰り入浴はやってない、とのこと。確か日帰りやってるって書いてるの、どっかで見たことあったんだけどなぁ〜

まーでも、やってないってんだから仕方ないです。冬場は内湯のみ日帰り入浴可ってどっかで見たような気がするのですが、ひょっとしたらさっきのぶっ壊れた建物がかつての内湯だったとか?調べていないので、詳細は不明。

元湯治宿にしちゃ、何かちょっと違うよなー

しかし、えらい高級感あふれるモダンレトロ風の建物に建て替えられてますが、受付け前に掲げられたこのマークとか、昔の湯治宿の頃からの家紋?・・・ではないよね。

そういや、駐車場にGA/GAみたいな、猛烈にチャラい空気を醸し出してるロゴがあしらわれた業務用のバンが停まってたんですが、このセンス、山奥の秘湯というより、スノーボーダーとかの若い跡継ぎのあんちゃんがやってそうな雰囲気を感じます。

ついでにもう一つケチを付けるなら、こんなワケワカラン場所にある一軒宿で、一泊二万以上はぶっちゃけボッてますね。

夏場だったら日帰りでお風呂入れんのかな~?

峩々温泉から徒歩でしか行けない、マニア垂涎の『かもしか温泉』

ちなみに、聞いた話では、峩々温泉の近くから徒歩でしか行けない山奥に、『かもしか温泉』と呼ばれるマニア垂涎の野湯があるそうですよ。

峩々温泉の入り口のすぐ脇に、登山道の入り口があるのですが、かもしか温泉に行く道は途中までは舗装されているらしいので、そっちとは違うバリケードが立てられた宿の前の道のこの奥がそうなんでしょうか。

多分、かもしか温泉はこのバリケードの先?

何でも、昔あった山小屋が雪崩で流されてしまい、温泉だけが残ったんだとか。舗装された細い道の先に、ロープウェイがかつては運行していたらしいのですが、宿の廃業でそれも動かなくなってしまったので、今はロープウェイの下の本格的な山道を、一時間半かけて歩くしかないんだそうです。

私がかもしか温泉のことを知るきっかけとなった某サイトによると、夏場でも登山の装備は必須とありましたが、当初は行けそうなとこまで行ってみる?なんて話していたものの、いざ現場に来てみるとどう考えても無理なので、今回は残念ながらも断念。

いつかまた、雪が溶けてから登山の装備で再チャレンジしてみたいと思いました。

伊達家ゆかりの湯治場、青根温泉

峩々温泉を後にし、ここからおそらく一番近い場所にある、青根温泉を目指します。

途中から急激に天候が崩れてきて、雪ならぬ大粒の雨が夕立のような勢いで降りはじめました。峠道から突如、小さな集落に出ました。青根温泉に到着です。

季節外れの土砂降りの雨の中、青根温泉に到着

青根温泉は、江戸時代には伊達藩専用の湯治場でした。大きなホテルなどは一軒も無くて、小規模な温泉旅館が見たところ数軒あるだけの、こじんまりとした温泉地です。

遠刈田温泉の方から来ると、温泉街の入り口にある宿らしきは廃業しているようで、その並びの数軒隣に、たいそう年代物の外観が印象的な『不忘閣』が建っています。不忘閣の前には、大湯と書かれた柱状の看板が立っていました。ここの宿は、おそらく青根温泉の湯元の宿で、『大湯』というのは源泉の名前か何かなのでしょう。

不忘閣門構え

上の写真は、雨が上がってから撮影した不忘閣。

不忘閣は、伊達藩が湯治場として利用していた時の青根御殿と呼ばれる建物があった場所で、その青根御殿を再建した、博物館のような施設が敷地内にあるそうです。青根温泉の宿の中では最も歴史が古い老舗旅館で、朝日旅行社の日本秘湯を守る会会員の宿。

日帰り入浴はやっていないかと、車を建物の玄関の方まで入れると、ちょうどチェックアウトの時間と重なり、玄関先は出入りする人と車でてんやわんやしていました。

宿の方がお見送りに出られていたので尋ねると、不忘閣は残念ながら日帰り入浴はやっていないんだそうな。ちょっとそんな感じしたけど、やっぱりね~

代わりに、近くに日帰り専用の温泉施設じゃっぽの湯(下の写真は建物外観)があって、そこのお湯は不忘閣と同じ源泉を使っているからとオススメされました。

じゃっぽの湯外観

しかし、今日は日曜なので混んでるかも知れません、ともおっしゃっていたので、もうちょっと周囲を探して見ることに。

停車場の湯

不忘閣のはす向かいには、フロントガラスが反射して見辛いですが、一見すると廃倉庫のような大きな建物が足湯として再利用されています。その名も停車場の湯。昔のバスの車庫か何かだったみたいですね。

停車場の湯外観

この日は、急な土砂降りで床がボタボタだったので入りませんでしたが、お湯に手を入れてみるとめちゃくちゃぬるかったです。

停車場の湯内部

それもそのはず、源泉温度31℃のお湯をかけ流しにしているので、夏場などはいいですが、寒い時期は凍えてしまうような温度。

洋館もいくつか目に付く青根温泉

さらに温泉街を進むと・・・

青根温泉には、昔の建物が多く残っているのですが、和風の古民家だけでなく、明治・大正時代の洋館のような建物も目につきます。

古賀政男記念館

これは古賀政男記念館。近くには古賀政男の歌碑などもあるそうで、何かゆかりのある人物のようです。

青根温泉のもう一つの外湯 名号湯

バス通りから裏に入ると、路地の先に不忘閣にあったような、柱状の看板が目に入りました。看板には名号湯と書かれています。

路地裏に『名号湯』と書かれた看板が

なんだー、こっちにも外湯あるんじゃーん!と思ったのも束の間、前まで行って見れば隣にある宿の名前は名号館。どう考えても、この外湯はここの宿の持ち物。

名号湯の隣は名号館という旅館

名号館に聞きに行ってみると、この外湯は残念ながら今は使われていないそう。その代わり、名号館の内湯には入れるそうです。一人500円。

玄関先には、宿のご主人と思しき白髪の六十代ぐらいの男性と、さらにお母様?なのかしら、女性が一人座っていました。

名号館玄関
事務所のような受付

受付というか事務所のような所でお金を払って、脇の扉を開けると、中は玄関先からは想像出来ないような古い建物で、細い通路が奥に繋がっています。

建物は意外と奥に広い、そして古い!

意外と建物は奥行きがあって広い。どうやら自炊部もあるようです。

自炊用の台所もあり

ここが浴室。男女別ですが、この時は私達以外お客さんはいなかったので、一緒に入らせて貰いました。

名号館浴室(男湯)

脱衣所から1メートルほど掘り下げて作られたような造りの浴室は、客室の方の建物よりは新しいとは言え充分な年代物で、使い込まれた床や湯船は温泉成分がこびりついています。湯船は3〜4人でいっぱいになるぐらいの小さな物。時代を感じるタイル貼りです。小さな内湯だけの温泉ですが、とても風情がありますねぇ。

趣のあるタイルばりの浴室

源泉温度が高いため、そのままだとめちゃくちゃ熱くてとても入れないので、ホースでガンガン注水してようやく入れる温度になりました。

温泉の注ぎ口にはストッパーのような仕組みはないので、高温の源泉が常に湯船に注ぎ込まれており、入っている間中常にホースで水を引き込んでいないと、すぐに熱くなってしまいます。

名号館の温泉は飲泉可

泉質は弱アルカリ性の単純温泉。飲むことも出来て、温泉の注ぎ口の傍らにはコップが置かれていました。味はほのかにしょっぱい味がしますが、特に臭いや他の風味は感じられません。不味くはないですが、そんなに沢山は飲めないかな。

しかしここの浴室、さっきのご主人一人で掃除とかしてるのかなぁ?古い建物ですが、あちこちの掃除は綺麗に行き届いている印象なので、他にも人はいるのかも知れませんね。

ちなみに、女湯はこんな感じ。男湯とちょうど左右対称になっているだけで、ほぼ同じような造りの浴室です。

名号館女湯

充分に温まったので、そろそろ上がることにしました。外はすでに雨は上がっていましたが、生ぬるい雨水で屋根に積もった雪が融けて、滝のような勢いで雪解け水が軒先から流れ落ちて来ます。もう春はもうすぐそこ。


青根温泉、とてもいい温泉でした。洋館みたいな建物がいくつもあって、他の温泉地とは少し風情の異なる素敵な町並みにも魅了されたのでした。

ではではこらから、帰りがてら飯坂温泉に立ち寄る為に、東北道方面を目指します。

青根温泉 名号館へのアクセス

住所:宮城県柴田郡川崎町青根温泉4-4

Tel:0224-87-2204

URL:http://nttbj.itp.ne.jp/0224872204/index.html

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