新ブログ「べっぷ移住物語」

兵庫県

事故からン十年、生まれ変わった「あまるべ鉄橋」が凄い

2016/06/13

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兵庫県の湯村温泉のステーキハウスで昼食を食べた私たちは、そろそろ今夜の宿のことを考えながら東に向かって進んでいます。今回もまた行くあてはありませんが、とりあえず大きな温泉地に行っておけば宿の数が多い分チャンスもあるだろうということで、湯村温泉と同じく兵庫県を代表する温泉地「城崎温泉」を目指すことにしました。

湯村温泉から城崎温泉を目指し国道178号線を東へ

浜坂の市街地から国道178号線を東へ進むと、田園地帯を通って次第に山の中へ。

しばらく山の中を走るとすぐに開けた場所に出ました。すると通り沿いに「道の駅 あまるべ」と書かれた道路標識が立っているのが目に飛び込んできました。

この先に余部鉄橋でお馴染み余部の道の駅がある

大惨事の現場となった天空の鉄橋、余部橋梁の現在

あまるべと聞くと、まず頭に浮かぶのが「余部鉄橋」と列車の転落事故です。昭和52年生まれの私が何となく記憶にあるぐらいなので、30代前半より下の方には何それ?という感じかもしれませんが、今から30年ぐらい前、余部にある鉄橋の上から風に煽られた列車の車両が転落し、多くの死亡者と重傷者を出す大事故が起こりましました。

入江のそばに建つ余部鉄橋

小さな入江が見えてくると、前方の頭上高くに、立派なコンクリート製の高架が見えてきました。

コンクリート製の橋梁に建て替えられた余部鉄橋

あれが余部鉄橋。列車事故のニュースで見た余部鉄橋の橋脚は茶色い金属製でしたが、今はこんな近代的な橋に建て替えられていました。

余部の集落は北側を入江、そして他の三方を山に囲まれた猫の額のような平地に、数十軒の民家が密集する小さな漁村です。不謹慎ですが、あの事故が無ければこの小さな港村が日本中にその名を知られることは無かったでしょう。

いざ現地に来てみると、日本海に面した切り立った山の隙間の高所に山をぶちぬくようにして架かる余部鉄橋は、事故が起こるのもさもありなんという感じの、見るからに風が強そうな立地です。

道の駅あまるべ

道の駅あまるべはちょうど鉄橋の真下にあり、駐車場にはかつての余部鉄橋の橋脚の一部が残されていました。

道の駅あまるべに残された昔の橋脚

バイク用の駐輪場には、橋梁の一部も展示されています。

かつての余部鉄橋の橋梁

事故当時の風速をも余裕で受け止める新型余部橋梁

橋梁の前に展示されていた余部鉄橋の歴史について書かれたパネルによると、余部鉄橋が完成したのは明治45年。

末広がりの形をした橋脚の鉄橋のことを「トレッスル式鉄橋」というそうですが、かつての余部鉄橋はトレッスル式鉄橋としては東洋一の規模を誇っていました。但馬地方特有の不順な天候、そして日本海から吹きつける潮風による金属が腐食しやすい環境に加え戦時中の鉄不足など様々な問題を乗り越え、何と事故の時まで補修を続けながら同じ橋がずっと使われていたというので驚きです。

列車の転落事故が起こったのは昭和61年12月28日午後1時25分頃。最大風速33m/sの風に煽られ、客車7両が約41m下に転落し、水産加工場と民家を直撃しました。この事故により、水産加工場で働く地元の女性従業員5名と車掌1名の尊い生命が奪われ、6名が重傷を負いました。転落したのは、山陰お買い物ツアーの臨時お座敷列車の団体用客車で、176名の乗客が一つ前の香住駅で下車した直後の出来事でした。

この悲惨な事故をきっかけに、風速による運行規制は25m/sから20m/sとなりましたが、それにより特に冬季に集中して列車の遅延・運休本数が増加し、列車運行の安全性と定時性の確保が大きな課題となりました。このことから、余部鉄橋はコンクリート製の橋梁に建て替えられ、現在では風速30m/sでの列車運行が可能となりました。

事故が原因で建て替えられたというより、事故当時の風速でも安全に走れる橋梁に進化したというわけです。新橋梁になったはいいけど、景色が見えづらくなってしまったのではないかと少し心配していましたが、新橋梁の外壁は透明アクリル製だそう。一部残された昔の余部鉄橋は、今では遊歩道として開放されています。

何かと不便な関西屈指の有名温泉「城崎温泉」

余部集落から先の国道178号線はまるで高速道路と見間違うばかりの立派な道で、香住町の市街地を一気に通過し山陰本線佐津駅前から日本海側を走る県道11号線へ。

高速道路のような余部道路

……って、城崎温泉まではまだ5キロ以上はあろうというのに、近くまで行ける国道とか高速道路とか無いの?

地図を見てみると、確かに城崎温泉の近くに大きな道は無いようです。さっきの国道178号線で豊岡の市街地まで行き、山陰本線に沿って北上する方が早いような気もしましたが、景色はこっちの方がよさそうです。

ガラスのように透き通った小さな入江

プライベートビーチのような小さな入江には漁師さんの建てた船のガレージがたくさんあって、まるで秘密基地のよう。憧れますね、こんな小屋。

近畿地方出身のアラフォーなら誰もが知る「ブルーきのさき」

豊岡市の日本海側にある竹野海水浴場の付近から、内陸に入る県道9号に逸れてしばらく進むと、徐々に通り沿いに民家が増え、町が近づいてきた感じ。そしてここまではほとんど見られなかった鉄筋の大きなマンションのような建物が見えてきた辺りから、城崎温泉の温泉街が始まります。

とても開けている城崎温泉

大阪出身の私は城崎温泉にはまだ一度も来たことがないにも関わらず、城崎温泉の名前には子供の頃から非常に馴染みがあります。というのも、近畿地方で流れていたこのローカルCM

一定の年齢以上の関西人であれば、出だしの「〽ブルーブルーブルー シャバダバシャバダバ~♪」の部分を聞いただけで「ブルーきのさき」と誰しもが答えることができるでしょう。この城崎温泉の「ブルーきのさき」と、びわ湖温泉の「ホテル紅葉」は、関西ローカルで放送されていた温泉ホテルCMの2大巨塔と言って差し支えありませんが、ブルーきのさきは2010年に経営破綻、その後格安温泉ホテルグループの大江戸温泉物語の手に渡り、現在は「城崎温泉きのさき」という名前に変わっています。

残念ながら、元ブルーきのさきの城崎温泉きのさきは、この日は満室でした。

駐車場が圧倒的に少ない城崎温泉

温泉街を流れる川沿いに、小さな温泉宿が立ち並び、赤い欄干の橋が何ともいい雰囲気です。しかし昔ながらの温泉地らしく道がかなり入り組んでおり、散策するにしても宿を探すにしても、とりあえず車をどこかに停めなければなりません。

しかし、川の対岸にある市営駐車場は満車。仕方がないので、温泉街を駐車場を探して周ることになりました。

城崎温泉の温泉街は、案の定非常に入り組んでいておまけにものすごい観光客の数です。写真で見るとそうでもないように見えますが、実際は原宿の裏道を車で走っているような感じ。

城崎温泉名物、外湯

城崎の名物といえば、温泉街に点在する外湯です。温泉街の中ほどに位置する、お寺のような木造建築の「御所の湯」

御所の湯

唐破風屋根の玄関と黄色い外壁が印象的な「一の湯」は、江戸中期の漢方医で日本の温泉医学の祖と呼ばれる「後藤 艮山(こんざん)」の弟子香川修徳がここのお湯を「天下一」と賞賛したことからこの名が付けられました。

天下一からとった「一の湯」

それにしても、城崎温泉は温泉街の規模に対し極端に駐車場が少なく、温泉街の中には全く駐車場が見当たりません。おまけに殆どの道が両通なので、停車車両を追い越すだけでかなりの時間を費やします。

全然駐車場がない城崎温泉

この川沿いの道も両通。しかも路線バスのルートにもなっているので、あてもなく車で彷徨うには最悪な温泉街です。

自家用車で来るには最悪な城崎温泉

川沿いにも小さな温泉宿がずらっと並んでいます。これだけ宿があればどこか1軒ぐらいは空室のある宿がありそうなもんですが、それすら絶望的な気持ちにさせられるほどの観光客の数。車を停める場所もないので、空室確認で宿に立ち寄ることもできません。

しかし、こんなに流行ってる城崎温泉で最も有名なブルーきのさきが倒産するとは、ちょっと信じられない感じがしますが、他の温泉地と同様にお客さんが来なくなった時期があったんでしょうか。

新しく造られた感じの土産物屋街

川沿いから脇道に逸れると、新しく開発された感じの広々とした通り沿いに、シックな木造の店舗が立ち並ぶ土産物屋街が続いています。

城崎温泉は、バスツアーとかで来たほうがよさそうだな。というかもうこの狭い道を走るのイヤンなっちゃったし、今回は城崎温泉は諦めて、どこか別の温泉地に行くことにしました。


とはいえもう午後3時、あまり長距離移動はできません。しかも、手持ちの地図が中国四国版のみだったため、そろそろ関西版の地図も買わないと、というわけでこれから5キロほど内陸にある豊岡市の市街地まで行って、大型書店でツーリングマップル(バイクツーリング向け地図)を購入することにしました。今回車だけど。ツーリングマップルは周辺の見所とかが車用の地図より分かりやすく載ってるんで、バイクに乗らない人にもかなりお薦めですよ。いっぺん買ってみて下さい。

豊岡駅近くにあったツタヤにて、無事にツーリングマップル関西版と中部・北陸版を手に入れて、駐車場で宿探しです。結局どこがいいか全く決まらず、どういう話の流れでそこに決めたのかは全くもって記憶にないのですが、豊岡駅前から国道178号線でまっすぐ北東に進んだ京都府の日本海側にある「夕日ヶ浦温泉」という温泉地を目指すことにしました。

高岡駅前

・・・つづく

おまけ

高岡駅前のロータリー

豊岡駅前のわけわからんロータリー。

道の駅あまるべへのアクセス

住所: 兵庫県美方郡香美町香住区余部1723-4

Tel : 0796-20-3617

URL: http://michinoeki-amarube.com

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